10.晴海はまたしても事件に巻き込まれる
ども!阿部いりまさです!今回は少し短めになっているかもしれません。その上、読みづらいかもしれませんがご了承ください!
「す、すごい………」
高校に入学して4日目の夕方、僕は銀行にきているんだけど、なぜ銀行にきているか、それは昨日の夜にさかのぼります。
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『え?何て言ったの?今?』
僕は今、自宅の電話機で通話中。
「もうっ!ちゃんと聞いてください!天野さん!だから、もうこの家には料理を作るための材料もなくて、僕もお金を持ってない状態なんです!」
『なるほど、生活費がないってわけね』
「そうですっ。どうすればいいんですか?」
そう、最初天野さんがいてくれたころは天野さんが夜ご飯の材料を買ってきてくれたり天野さんからお金をもらって材料を買ってきたりしてたんだけど、天野さんがいなくなりこの家で1人暮らしするようになってからはお金がなくなっていって今日、ついにお金がそこを尽きたんだよ…………
『えーっとね、じゃあ明日銀行にお金を振り込んどくから学校から帰ったら確認して♪あっ、カードは棚の1番上ね。それじゃ私はやる事あるからっ』
「ちょ、ちょっと天野さん⁉」
きれた………
僕には喋らせてくれないのにあの人はほんとによくしゃべるなぁ……
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というわけで僕は今、銀行にいるんだけど口座を確認してみたらいわゆるヤバイ量が振り込んであるのだっ!
「こ、こんなにいるのかな…」
でもまぁ、一応取り出しておこうかなっ!とりあえず1週間分の食費くらいは。
しっかしやっぱ、銀行に来ると女の子になる前の事件思い出すなぁ。こことは違う銀行だけど銀行は銀行だしまた強盗くるんじゃないかとちょっと警戒してしまう。
いや、こんなこと考えてたらヤバイかもこれがフラグってやつなのかな?よし、やめやめ!もっと明るいこと考えないとねっ。
バンッ
え?まさか、冗談だよ…ね?
「ぜ、全員おとなしく手ぇあげろ!!!」
ま、また強盗⁉何⁉僕って事件を呼び込む体質⁉いやいや、それはどっかしらの小さい探偵の体質だよっ!僕はそんな体質じゃないよっ!
「おい!そこの女!手ぇあげろって言ってんだ!」
げ!もう殺されたくない!とりあえず手はあげとこう………
「このバックん中に金入れろ!」
覆面の男が銀行員の人にそう指示してる。
だけど1人で強盗なんてよくやろうなんて思ったね。
みんなの携帯回収してないけどいいのかな、ていうか既にみんな見えないところで携帯いじっちゃってるじゃん!
みんな警察呼んでくれたかな?呼んでくれたよね⁉
ファンファン
お!どうやらやっぱり呼んでくれた人がいたみたい!誰かわからないけどありがとう!
「ちっ、誰だ⁉警察呼んだのは!」
いやいや僕じゃない!僕じゃない!
ていうか、僕は女の子になってから1度も携帯触ってないし、むしろ持ってないし!
はあ、ちっちゃい探偵でてきて解決してくれたらなぁ………
「警察だ!」
わあ!ちっちゃい探偵より先にさっき来てくれた警察の人が突入してきた!
こうして、いろいろと間抜けな犯人は強盗開始から30分ちょっとで警察に捕まってパトカーに乗せられていったんだけど何がしたかったんだろ?
この後、僕や銀行にいた人たちは強盗にあったときのことなどを細かく説明することとなり結局家に帰ったのは夜の10時過ぎくらいだったよ……疲れた…………
「疲れた疲れた疲れたー!!!」
もうすでにに叫んではいるけど何故かすんごく叫びたくなっちゃったよ!
あの間抜けな強盗犯のせいで帰りがこんなに遅くなるなんて!
第一あんなに間抜けなら強盗なんかしないでひっそりと生活しとけばいいのにっ!!
無理に目立ちたいと思うからあんな目にあうんだよ!もうずっとでてくるなっ!!!
PLLLLL
ん?電話か…
「もしもし?」
『あ、晴海ちゃん⁉生きてた⁉』
「生きてますよ!2回も死にたくありませんからっ!」
いきなり電話かけてきておいて生きてたって何ですか一体……
『でも、ほんとに良かったわ。無事でいてくれて』
ん?落としてからあげようとしたって僕はそう簡単には落ちないよ?
『でも何か心配だなぁ…』
「え?何がですか?」
『う~ん、そうね。晴海ちゃんに携帯買ってあげるわ!』
携帯かぁ……
携帯といえば僕は男の子の時は持っていたのだけれど女の子になってからは触ってもいなくて昨日も咲ちゃんに「携帯持ってないのー」とからかわれたのでいわば携帯は僕が今1番欲しいものとなっているのだっ!
「ほ、ほんとですか⁉」
『ええ、もちろん♪晴海ちゃんを守るためだしっ。明日買いに行きましょうね♪』
「は、はい!」
ガチャ……ツーツー…
いやぁ、なんだよ~♪
携帯買えるなんて♪
どうせならTVとかも見れたり、そうだ!今話題のスマホがいいかなっ!
「携帯かあ、明日咲ちゃんに報告しないとねっ!」
もうっ!今回は強盗に感謝なのかな~♪
「早く明日にならないかな~♪」