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災厄の種と能天気な転生者  作者: うまうま
プロローグ
1/129

第一話 移ろい

直接表現ではないので大丈夫と信じて。


別に書いているものがありますが、そちらが停止するということはありません。

箸休め程度に書いています。

(追記:別に書いているものは停止しかかっちゃってます。書く気も続きの話も出来ているので時間が取れたら書いていきます)

暖かい。


 最初に思ったはのはそれだった。

 ゆったりとした気持ちで、何も焦らなくても良くて、何も気にしなくて良くて。微睡に囚わていればいいのだと教えられる必要もなく感じた。それで良いのだと。


 ……あれ? 良くなくない? 今日って打ち合わせだったよね?


 気が付いて目を開けようとして驚く俺。


 目……目がぁ~~


 目が開かなかった。それどころか声すら出ず、身体も動かない。


 え!? 何これ!? どういう状況!!? 金縛り!? 金縛りなの!? 誰か説明してーーー!!


 じたばたもがこうとすれどもちっとも身体は言う事を聞かない、それどころか違和感ばかりが返ってきて変な汗が流れた。


『あ……動いたわ……』


 声が聞こえて、ピタリと動きを止める。やけにくぐもって聴こえたが、確かに女の声だった。


 うっそ……俺。連れ込んじゃってる? なんてゆーか後々やっばい事になるんじゃねー?


 やばいやばいやばいやばいと焦るが、身体を動かす手ごたえはいつもと違って、余計に焦って狼狽える。


『芽生えたな』


 今度は男の声が聞こえた。


 うそー! 何か男いますー! 複数名でやっちゃったのか俺!? やっべまじ覚えてねー! 覚えとけよ俺!

 今時そんな経験特殊稼業の人じゃなきゃ出来ないって!

 まじもったいない! 本当もったいない! 流石日本人の心もったいない!


 最後は意味不明の思いを迸りつつ依然としてもがくもがくもがく。でも動けない。


 なんなのこれ……


『ねぇあなた、本当にやるの……?』

『……すまない』


 夫婦!? 夫婦なのお宅ら!? なに人の家でやっちゃってんのよ!! 

 あ。俺もまざったのか? よく許したなー。俺だったら有り得ん。嫁は俺だけのものだ。


『君は……この子を』

『はい』


 子供? こどもがいんの? それはノーですよ? やっちゃだめですよ? 情操教育って言葉しってますかー?

 夫婦だけならともかく他人の俺がいちゃだめでしょー。心にでっかい風穴あいちゃいますよー。


 何とか動けないか、目が開けられないかと奮闘しながらも声に突っ込みを入れてみる。

 でも声が出てないので届かない。


 ってゆーかさー。あんたら変にもがいてる俺をガン無視なの? さっきから二人だけの世界って気配がビシバシ伝わってくるんですけどー。若干俺居心地悪いんですけどー。


 まじで勘弁してくれと疲れを滲ませていると、実際今まで感じたこともないような疲労に見舞われて眠気に襲われた。


 ……あー……なんか、すっげー……ねむ…………っちゃだめだから!!

 はい! しっかりして俺!! 眠っちゃだめだから俺!! 今日打ち合わせが朝からあるんだから!! お客さんとだから!!!


 根性フル稼働させて睡魔と対峙する。


『あなた……』

『……あぁ………大丈夫。さぁ行って』


 あぁ……男だけ残るとかって……くっそ本当になんなんだよこの状況は!

 俺はもやしだぞ! 旦那とガチンコ勝負出来るか! しかも地味に動けないという縛りつきで!

 死ねと? 俺に死ねと言っているのか?


『大丈夫。大丈夫よ。あなたは私が守るから』


 ? 奥さんが何で残って? どゆこと??


 男ではなく、女の声がした。


『お母さんが必ず守るから』


 うちの母は若くありません。五十手前です。奥さんみたいに艶っぽい声してません。してたら怖いです。

 まぁ落ち着こうか俺。落ち着け俺。どーせ俺に言ってるわけじゃないんだ。


『お父さんの分も……守るから』


 な……んだよ……もー……本当に。何で泣いて……


 再び強烈な睡魔に襲われ、抗う間もなく意識は闇へと呑まれていった。








 ゆらゆらゆらゆら。

 揺られ揺られ揺り揺られ。

 ぬるま湯に浸かっているような心地よい微睡に身を任す。

 ゆったりとした気持ちで、何も焦らなくても良くて、何も気にしなくて良くて。

 微睡に囚わていればいいのだと教えられる必要もなく感じた。それで良いのだと。


 よくねーよ。同じ事二回目って俺は学習能力がないのか?


 我に返り、己につっこむ。


 さぁて? これは確実に遅刻コースで? 閻魔の怒りが俺にぶつけられると。

 ………このまま寝てたいなー


 現実逃避は良くない。すぐに思考の軌道修正を図ろう。

 表層思考は遅刻という現実に打ちひしがれているが、本能の部分がこのままじゃまずいと告げていた。

 本能じゃなくても身体が動かないという時点で普通に拙いが。


 ぶっちゃけ、これ異常だよなぁ。

 目が空かないわ身体が動かないわ。どうなってんだよ俺。

 なんかぬっくいから風邪ひかなくてすみそー………俺まっぱ?


 …………


 まっぱだな。たぶんまっぱ。服の感触ねーもん。

 あれから……ってーか記憶ねーからどれからかわっかんねーけど………少なくとも昨日は普通に戦闘服(スーツ)のまま寝たよな。力尽きて。


 でも待てよ? 間違いなく俺は体力が無かった筈だ。それなのに特殊職業の方々と同じ経験が出来た、と?

 無理じゃね? 俺もやし。 無理じゃね? 三大欲求の中で睡眠欲のみ極端に高いこの俺が。無理だろ。


 あー良かった。まじで夫婦とやったんかと。いやないって。俺ないって。さすがにないって。ないない。


 はぁーと溜息をつきたいが。実際には僅かに口が開いて息も出ない。


 そうなんだよなぁ……息も出ないんだよなぁ。息出ないって死ぬよな? 全然苦しくないけど。

 息してる感じも無いしなぁ……何で平気なのか。


 うーんと頑張って身体を動かそうとすると、緩慢ながら手と足が少し突き出せた――気がした。


 ぽん


 ん?


 足に柔らかい感触があたり、なんだろうと頑張ってもう一度動かす。


 ぽん


 やはり柔らかい感触だった。しかも包まれている暖かさと全く同じ感じ。


 ………えぇっとぉー……………


 ゆらゆら揺れてる。暖かい。目開かない。身体がうまく動かない。でも息出せなくても平気。そういえば腹減らない。


 これだけ状況が整えられて、導き出せる答えっていうとぉー……



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