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TAKING SHE ?

「ホントに彼は大丈夫か?」


「男の頭の中は謎ね?」


「女の頭の中の方がよくわからないと思うけどね」


「……チャック開いてるわよ」


「しまった(汗)」

 僕は例の喫茶店で前田と向かいあってコーヒーを飲んでいる。

「なあお前さ、あの娘のこと実は結構タイプだろ?」

前田はレジ前で立っている彼女を見ながら言った。


「そそんなことない」


「そうかならオレが取っちゃうよ~」

前田は立ち上がった。彼は裸足なのでパタパタと骨が地面に当たる音がする。彼の容姿は端麗だ。どんな女のヒトだって落とせる。その引き締まった筋肉にここからでもわかる割れた腹筋、尻だって引き締まっていて男らしい。何より彼の下半身の一物は…



なにを言ってるんだ?僕は?



伝票を手に歩き出した前田は映画ターミネーターに出てくるアーノルドシュワルツネッガーのように

裸だ。後ろ姿でわかる。うん?



彼は会計をすませると何やら例の女性店員さんと楽しげに話している。


「おい」

前田は僕の方に振り返ると言った。前を隠せよ、それに前髪!


「なんだよ」


「俺たち結婚するわ」


「へ?なに?」


「式は身内だけであげるからさ~

そうだよね~」

前田は彼女と目配せをした。彼女はうれしそうだ。ニヤニヤしやがって…


「じゃあ俺たちはこれで」

そう言うと、前田は彼女をどこかの一国の姫のように持ち上げると、店の扉にに手をのばした。

 なぜか僕にはその扉の向こうがベットルームであることが分かっている。


2人は扉の向こうへ言ってしまった。僕は喫茶店に取り残された。意識が朦朧としてきた。



少し揺れてる扉からベルが鳴った…



ガランガランガラン


ガランガランガラン


ガランガランガラン


ガコンガコンガコン


バコンバコンバコン


コンコンカランコロンカラ……



…………




…………






 

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