41話「ほんとに疲れた(陸)うん、ほんとにね(美来)俺も休むか(優斗)」
一行はバスの中で揺られていた。陸は美来の隣、窓側の席で肘を付き、呆然としながら、外の風景を見ていた。
「なんかすごく長く感じたね」
美来が隣で陸に話しかけた。
「うん……」
陸は心の中では言いたいことが山ほどある。何故こんなギャグ展開にしたのかとか、あのバカ(真緒)が何を考えてるのか!とか……たが、とりあえず今だけはゆっくりしたい。いや、マジで。
すると、美来が後ろを見た。
「みんな寝てるねぇ」
美来の言葉に後ろを見ると、ババア以外みんなぐっすり眠っていた。
昨日の肝試しで本物の幽霊がわかってから、みんな夜にほぼ寝れなかったらしい。優斗、大丈夫だよな?
陸は少し優斗が心配になって前を見てみると、優斗は隈が少しあるが、ドリンクホルダーにエナドリ×5本あるのを見て、「大丈夫……なのか?」と思った。
すると、「ガシッ」っと後ろから音がした。
「う、うぅ……」
そんな呻き声を聞いて、陸は後ろをもう一度振り返ると、真緒が後ろの席に座っていた、紗良に頭を鷲掴みにされてうめいていた。
その光景を見た陸は、そのまま潰されろ。結構マジで思った。
「しっかし、ほんとに色々あったね」
後ろを見ていた陸に、美来は問いかけた。
「ほんとに……ね……」
陸は今回の温泉回を思い出すと、会議の後優斗が運転できる(矯正設定変更)や、陸たちをみんな強制的に肝試し参加させたり、真緒が女湯に入っていたり……。ちょっと待てよ?真緒が乱入したことで、ラブコメから本当にメタすぎるギャグ路線に変更されている……?そのことに陸は気づく。
「は、はは……」
陸は今後のことを考えて、頭を抱えた。
いきなり頭を抱えた陸を見た美来は、少し驚いたが、陸の思ったことを察して、陸の頭を撫でた。
「大丈夫だよ?多分?今後真緒管理する人出てくるって!」
「いればいいけどな……」
「大丈夫!今の完璧フラグっぽく言ったから!」
美来は落ち込む陸にしっかり今後、起こるであろうフラグを突き立てて、陸を励ました。
ーー
優斗は温泉宿からやっと、学校まで着いた。
「ふぅ……」
優斗は横を見ると、エナドリが8本ほどあるのを見て危なかった、ラスイチだったわ!と、心の中で思った。
「さて、着いたぞー」
優斗は後ろにいる陸や美来達に向けて、到着したことを少し大きな声で言ったが、反応がない。
優斗は反応がないことに気がつくと、後ろの方を見た。
「しぃ……」
後ろでは、ババアが静かにと合図を送っていた。その後ろを見ると、陸たち、みんな眠っていた。
優斗はそんなみんなを見て、少し笑った。そして、優斗も運転席に戻り、エンジンを切ると、
「俺も休むか」
そういうと、ゆっくり目を閉じた。




