40話「ゼェゼェ(陸)なにしてんの?(菜乃葉)え、つまり…(陸)」
「ゼェゼェ……」
陸はスタート地点で、膝に手を付きながら肩を上下させて、呼吸をしていた。
「し…死ぬかと思った……」
隣で真緒が抜けた腰のせいで空を見上げながら、呟いた。
実際マジで死ぬかと思った。右肩に瑠美、後ろに真緒、左肩に紗良(気絶)を担いで折り返し地点から走って来たのだ。流石につかれた。
「ほんとにもう無理……」(瑠美)
「もうやだよぉ!」(真白)
瑠美と真白は泣きながら、美来の胸でナデナデと撫でられながら泣いていた。そんな感じでみんな疲れていた。
「陸、大丈夫か?」
すると隣で優斗がはなしかけてきた。
「何とか……」
「にしても、アレ捨てて来れば良かったんじゃないのか?」
優斗がアレと指を指した方向にはやはり、真緒がいた。
「俺も捨てようとしたんだけど、真緒がどうやっても離さなかったんだよ」
優斗は陸の言葉を聞くと、なるほど…という感じで苦笑いをした。
そんな優斗とたわいもない話をしていると、
「あ……あの!」
森の方から声が聞こえた。
「「え?」」
みんなが森の方を見た。
すると森の中から、幽霊の仮装をした菜乃葉が出てきた。
「みんな何してるの?」
キョトンとこちらを見る菜乃葉を見た陸は、恐怖より驚きが出てきた。
「いや、そっちこそ……何してるの?」
「私はアレ(真緒)に頼まれて、幽霊役やってたのに、みんな叫びながらどっか行くんだもん。私まだ、何もしてないのに……」
その言葉に陸たちは背筋が凍った。
あの幽霊は……つまり、本物だった。
それが分かった瞬間全員が、宿の方へ走った。美来が瑠美、真白を担ぎ、陸は真緒、紗良を担いだ。
ちなみに優斗から後で聞いたが、ババアは先に帰ってたらしい。理由は寒かったらしい。




