僕はだれ?
気付いたら僕は森の中を歩いていた。
いっぽいっぽ歩くと足がチクチクして痛い。
部屋着で肌寒いし、はだしで歩いているから石や枝が足の裏に食い込んで痛い。
だんだんと意識が遠のいていくのを感じる。
歩くたびにすーっと魂が抜かれるような感覚に襲われる。
目を覚ましたら、いつもと変わらない自分の部屋。
足は血まみれで泥だらけ…。
どうやって帰って来たのか分からないし、何で森の中にいたのかも分からない。
夢遊病かもしれないと思ったが、そうなるような原因が分からない。
身体も疲れていたし、僕は大学を休むことにした。
すると友人から電話があった「もしもし?いまどこにいるんだよ!ずっと待ってるんだけど?」僕は何のことか理解できず、大学を休んでいたことを伝えた。
しかし、友人は怒った様子だった。
友人いわく、僕は今日休まずに大学へ行き、ご飯を食べる約束をしたが1時間たっても来ないから電話した…と。
正直意味が分からなかったが、僕は謝罪し電話を切った。
その次の日、僕がリビングへ行くと母さんが皿洗いをしていた。
ご飯は?と僕が聞くと「さっき食べたじゃない?部屋着に着替えたの?今日も体調悪い?」と返してきた。
僕じゃない僕がいる…僕になりすまして僕のように生活している。
次の日もその次の日も…僕じゃない僕に日常が蝕まれていく。
僕が本当の僕なのに…いや?本当に僕なのか?
訳が分からない…。
僕は怖くなって無我夢中で家を出た。
気が付いたら靴も履かず部屋着のまま森を歩いていた。
いっぽいっぽ歩くと足がチクチクして痛い。
部屋着で肌寒いし、はだしで歩いているから石や枝が足の裏に食い込んで痛い。
だんだんと意識が遠のいていくのを感じる。
歩くたびにすーっと魂が抜かれるような感覚に襲われる。
目を覚ましたら、いつもと変わらない自分の部屋。
足は…綺麗なままだった。
僕は、変な夢を見ていたのかもしれない。
僕がリビングへ行くと母さんが皿洗いをしていた。
ご飯は?と僕が聞くと「さっき食べたじゃない?部屋着に着替えたの?今日も体調悪い?」と返してきた。
僕はだれ?