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日常と嘘と秘密。  作者: 真西花夏
日常と変化
4/7

調理実習と苦手な人

前回の続きです

今回は少し長めになっております

「ふぁ〜眠い〜〜〜〜〜」


わたしは歩きながら大きなあくびを漏らした。

昨夜、夜中までゲームの探索に勤しんでいたため、絶賛寝不足である。


「もー、月ってば1回集中しちゃうといっつもそーなるんだから」


そう言って呆れた顔をしながらも、朝起こしに来てくれたのは華乃かのだ。

しかも、今日はお弁当も作ってきてくれたらしい。


「その節はお世話になりました…!」

「まぁ、いつものことだから慣れたんだけどね。それより、今日って調理実習でお菓子作るんじゃなかったっけ?月の得意分野じゃん、元気出しなよ」

「そうだった!!!それじゃあ今日も1日頑張るかー!!」


そう意気込んで、わたしは青く澄んだ空に向かって大きく伸びをした。


――――――――――――


「では、4人班を作って作業を始めてください」


今は調理実習の授業中で、一通り説明が終わり班を組むところだ。

わたしは華乃のところに駆け寄った後、クラス内で仲の良い茶野さのさんと村河むらかわさんも誘った。

何のお菓子を作っても良いとのことなので、わたし達の班はマドレーヌを作ることにした。

マドレーヌはわたしチョイスだ。


みんな、どんどん作業を始めていたのでわたし達も早速、生地を混ぜていた時だった。



―――ガシャーン!!!

家庭科室内に大きな音が鳴り響き、作業に集中していたわたしはしっぽを踏まれた猫みたいになった。


「ぬわっ、何事...!!??」

「月、あっち。なにかひっくり返したっぽい」


華乃が指さした先では、数人の男子たちが騒いでいた。


「うわっ、ボール落としたの誰だよ!?」

「すまーん、俺だわ」

「まじかよ、しっかりしろよなー」


そんな会話が聞こえてきた。


わたしはめんどくさいことになってるな、なんて思いながらその様子を眺めていたら、1人の男子とバッチリ目があってしまった。

(あの人は…雪柳葵ゆきやなぎあおいくん…?)


雪柳くんはわたしと同じクラスの男子で、運動ができてリーダーシップもあるためクラスの中心的人物だ。

それ故、女子からはもちろん、男子からも人気があるようだった。


雪柳くんはわたしに向かってかは分からないが、困ったような顔で笑って、手を合わせてポーズをとってきた。

わたしはどう返していいか困り、目を反らしただけだったが、他の女子なら喜んで笑い返したのだろうなと思った。だが、わたしは違った。


そう、わたしは雪柳くんが苦手なのだ。

いつもよりちょっと長めの回でした

次回に続きます

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