2章 2話
「え…っと、ここを右行って、まっすぐ……。」
そこには、真新しいそこそこ大きな一軒家があった。
表札には、" 木村 "と書いてあった。ここが木村先生の家だと思う。
「ここかあ…。大きいなあ…。」
ガチャッ
先生から借りた鍵を使って、私は、先生の家に入った。
一人暮らしにしたら、かなり整頓されていて、綺麗だった。
そして、綺麗な臭いがした。
「おじゃまします……。」
「…綺麗すぎ!!!掃除しなくていいかな……。」
暇だったのでテレビを見ていた。
人の豪邸で迷いこんだ少女が、好奇心からいろいろな部屋を見ていく。
1つ、変な扉があり、入ろうとすると、後ろから………… 次回に続く。
というドラマだった。
そういえば、ここも他人の家。
ドラマのように、探検してみようかな……。
バスルーム、キッチン、ベッドルーム、書斎…。
いろいろな部屋があった。
「……ここで最後かあ。」
ガチャ………ガチャガチャガチャッ!!!
……鍵???
……入りたい!!!
ガチャガチャガチャガチャガチャ!!!!!
開かない……。
ガチャガチャガチャッ
「杉本。」
「…!!!せ……先生!!?」
「何してんだ??」
「……ま…迷ってて…。」
まさか、この部屋に入ろうと思ってたなんて言えない。
なんか秘密っぽいし。
「…ご飯にするか。俺、腹減ったわ。」
「…うん。」