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7話 開戦、そして

遅れてしまい本当に申し訳ない…

途中母さんに聞いた。

『母さん、周りに人がいるか確認できるスキルって持ってますか?もしいたら巻き込んでしまうので…』

「一応あるけど、それなら大丈夫だと思うわ。町の人なら魔族がどっちから来ているか知っているでしょ」

『それでも一応使ってください』


念には念を入れて、だ


「そう…わかったわ。さ、先を急ぎましょう。」


そろそろ出会ってもおかしくなさそうなものだが…


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


あの平原に陣取っているのが魔族か?

変だな、すぐ攻めてくればいいのに。

待っているメリットなんてないだろ。

まあいいか、まとまってくれていて好都合だ。


『母さん、魔族が都合よくまとまっているから一網打尽に出来ます。なので近づくだけで大丈夫です』

「そうなの?なら普通に近づきましょう。幸い一人だから普通に近づいた方が急いで行くより警戒されないでしょうし」


そんなもんなのか?

いや、魔族に関して俺より詳しいはずだし、そこら辺は任せよう。


『僕は詳しくないので母さんに任せます』

「ええ、多分迷い込んだと思って油断してくれると思うわ」


母さんが俺を抱え魔族に近づいていく。

人が来て、一瞬警戒したような空気になったが女一人だとわかりみな、性奴隷にしようだの見せしめに惨殺しようなど不快な言葉を発する。

なんかムカムカしてきた。

上位のものに余裕があったら話を聞きたかったが、もういい

すぐ倒してやる。


([絶対零度])


使った瞬間目の前の世界が氷に包まれた。

何も知らない母さんにはびっくりさせただろうな…

と思いみたら停止していた。

人間ってびっくりしすぎるとこうなるのか。


だが、これで終わりだな。

あとはいないと思うが生き残っているやつがいないか確認して母さんに砕いてもらおう。

命はもうないと思うが、一応な


『母さん、生き残った魔族がいないか確認してください。その後この凍っている魔族を砕いてください。』


そう言うと母さんは動き出した。


「え、ええ…わかったわ。ただ…今何をしたの?」

『それは僕の素性と共に明らかにしますよ』


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


魔族side


二人が来る三十分前

「もうそろそろ人間の街だなぁ」

「どうする、すぐ攻めるか?」

「いえ、ゆっくりしましょう。魔族が攻めてくるという恐怖に怯えてもらいましょう」

「…性格…悪い…けど、その案最高…」

「あなたもなかなかですね」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「おい、人間の女が一人で来たらしいぞ」

「ふむ、まあ処理は下級に任せましょう」


そう言った魔族が最後に見たものは凍った周りの魔族だった。

それは力がでかいあまり見てしまった地獄絵図だった。


(なんで…こんな…)


それが最後の思考となった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


カイトside


「どこにも生き残っている魔族はいないわね…こんな魔法は聞いたことないわ」


魔法だと思っているみたいだな。

残念ながらスキルなんだがな。

そしてこの凄まじい威力の代わりにMPの消費が激しいのだ。


『じゃあ帰りましょう。魔族はみんな母さんが倒したってことでお願いします』

「いいけど…全て私の手柄になるっていうのはカイト的にはいいの?」


少し考える。


『僕みたいな赤ちゃんが倒したと言っても母さんの親ばかが酷いくらいにしか思われないでしょうし、なにより目立ちたくないんです』

「そう…ならいいわ。でもあの人には話すわよ?」

『ええ、もちろん、お願いします。隠し事はしたくないので』

「今まで隠していたのに?」


意地悪そうな笑みを浮かべ言う。

それを言われると辛いんだが…


『誰も自分の親に自分は化け物ですとは言えないでしょう?』


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


カマリside


私は目を疑った。

いつの間にか魔族たちが凍っていたのだ。

正直怖いと思ってしまった。自分の息子を、愛しているのに。


生き残っている魔族がいないか確認してと言われた。

生きているわけがない。

そう思った。


予想通り生きている魔族はいなかった。


そしてこの手柄はすべて私のものにしてくれと言われた。

そんなこと本当はしたくないし出来なかった。

だが息子のことを思えばと、受けてしまった。

それは実は息子を理由に手柄を欲しかったのではと言われてもいなめなかった。


そしてこれ程の手柄がどうなるか、想像すらつかなかった。

少なくとも昇格は間違いないだろう。

私は再度恐ろしくなった。

そんなことをした息子に。


そして最後に言われた言葉、そのとおりだと思った。

成長してからならこんな思いはしていないのだから…

いま、この年だから、余計になるのだろう。


いけない、私の初めて産んだ子。

私が怖がっていてはダメだ。

親すら怖がり否定しては一人になってしまう。

そう思い、私はこの息子を、化け物と言って差し支えない程の、息子を、深く愛そうと誓ったのだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


カイトside


あれから数日がたった。

母さんは上位種五体に街の危機を救ったことを考えSSランクに昇格したようだ。


そして今日、最近ずっとばたばたしていた母さんがようやく落ち着き、家族が揃ったため、俺のことを話すことになった。


『父さん、母さん、聞いてください。僕を…何故このような者なのかを…』


そう俺は話始めた。

次話は明後日予定です。

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