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12話 家で

今回少し短いです。


家に向かう途中、

「そう言えば俺の名前を言ってなかったな。俺はユノン。知ってのとおりこの街のギルドマスターをやっている。これから長い付き合いになりそうだし、よろしくな」


そう言ってギルマス、ユノンが手を出してきた。

これは握手というものか…?

地球でもこの世界に来てからも握手するなんてなかったから、本当にそうなのか、していいのか逡巡していると

「どうした?」


と聞いてくる。

それを聞いた俺は手を取り

「よろしくお願いします」


とてもごつごつしているが暖かい手だった。

この人は信用できると思った。

俺の勘だが。

まあ人とほとんど話したことのない俺の勘なんてあてにはならないと思うが


その後は世間話をしながら家に向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ただいま」

家に入る。

ギルマスは自分がいることにびっくりさせたいのか声を出さず俺の後に立つ。


「あれ、早いわね。カイトのことだから何か受けてくるのか、と、」

途中で後ろにいるギルマスに気づいたのか最後の方は途切れ途切れだ。


「よっ、久しぶりだな」

いたずらが成功した子供みたいな顔していう。


その顔を見て呆れたように

「ついこの間会ったばかりじゃない…それで?わざわざ息子を連れなにしにきたのよ」

「いや何、少し話したいことがあってな。どうだ、こいつを魔法学校にいれないか」


いきなり直球だな。

回りくどいことをするようななかでもないってことか?


「…カイトは、行きたいの?」


「はい、楽しそうなのと、なにより強くならなくてはいけないので」

ギルマスは事情を知らないからか不思議そうな顔している。

こんな子供が強くならなくてはいけないとはどういうことなのか。そんな感じだ。


「…そうね…あなたならあんなことにはならないでしょうし、いいわ。ただ…個人的にはあまり行って欲しくはないけれどね…」


魔法に関して何かあるのだろうか。

好ましくはなさそうだ。


「そうか、じゃあ手続きは俺がしてやる。必要なことがあればまた来るわ。じゃあな」

「あ、ちょっと、お茶くらい飲んでいきなさいよ」

「すまんな、ギルマスというのは存外いそがしいものでな」


そんな中わざわざ来てくれたのか…

「わざわざありがとうございました」


「そんなこと子供が気にすんな」

とにっこり笑って言う。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


そう言えばなんで母さんはあんな言い方をしたんだろう。


「母さん、なにか魔法のことで良くないことでもあったんですか?」


少しの間


「…そうね…話してあげるわ。あれはあなたが産まれる三年前の話よ」

次話は明後日です

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