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メッセージ相手が凸してきた

『相談屋』を知っているだろうか。



知らない人が大多数を占めることになると思うため、相談屋というものについて記述する。



相談屋とはその名前通りでどんな相談にものってくれる存在。やり取りはSNS上のメッセージアプリでやり取りを行い、24時間いつ如何なる時でも相談可能。相談内容はとても重いものから、「明日の晩御飯は何を食べたらいい?」などそこまで大きなことではないものまで様々なものがある。基本的にはどんなことでも相談にのってくるため、



この世の中に生きている人は何かしら、悩みを抱えて生きて行くもの。悩みはどんな生き方をしたとしても絶対に避けられないものだ。そういう意味で『相談屋』は意味がある。



『誰かに相談したいけど、知人に相談するのは恥ずかしい』



『心配させたくない』


などの理由で相談できずにいる人たちのために相談屋が存在する。



そして今日も相談屋には様々な連絡が来る。




―――――


ここはある一部屋。


明かりが付いていないため、部屋に何があるのかまでは分からないが。パソコンの光があるお陰でパソコンの前のゲーミングチェアに腰を掛けている青年がいるのは分かる。



その青年はパソコンの画面と睨めっこをしながら、キーボードを打っていく。しばらくして一通り、打ち終わると体を伸ばしてゲーミングチェアに寄り掛かる。



「これで全て返し終わったぁ…」


目をこすりながらも青年の表情は達成感に溢れていた。



「それにしても…『なすさん』は今日も日記みたいなことを送ってきてるし、内容を見る感じだと学校も楽しくなり始めているみたいでよかった。この調子なら大丈夫かな」



青年は『なすさん』という人物のことを思い浮かべているのか、笑みを浮かべている。





そして青年は時計を見て、今の時間を確認すると「そろそろ寝ないと明日の学校に支障をきたすかもしれない」と呟き、ゲーミングチェアから立ち上がった。


それと同時にインターホンの音が部屋中に響き渡った。



「こんな時間に誰か、来るのか」


改めて時計を見ると時刻は23時35分を指していた。真夜中に分類される時間帯にインターホンが鳴る経験はほとんどない。



「誰だ…」


インターホンを見てみるとそこには…帽子を目深に被った女性が立っていた。マスクや眼鏡をしていることもあって顔は分からない。


少なくとも、青年には見覚えがないようで困惑している。



「だれだ…」


ボタンを押して、外の相手に声が聞こえてるようにしてから青年は問いかける。



「どなたでしょうか?」


問いかけに対して女性はマスクを外しながら答える。



「え、忘れちゃったんですか。私ですよ。わたし」


青年はインターホン越しの女性に対して恐怖を少しずつ覚え始めている。 なぜなら、青年にはその女性に見覚えがないのに相手は見覚えがある。それに加えて相手の声のトーンがこの時間帯なのに高校生が放課後、遊びに来たぐらいの感じなのだ。

そのトーンが余計に怖さは助長させている。



「……何か御用ですか?」



「開けてくれませんか?」



「…ちょっと難しいかもしれないです」



「…そんなぁ…」


女性は残念そうな顔を浮かべているが、青年としてはすぐに立ち去って欲しい。この女性の目的は分からないが、少なくても青年にとっては恐怖でしかない。





すると今度は女性がドアに手を掛けて、力任せに開けようとして来る。その音が青年のところまで届く。



「な、なんなんだ…あの女は……」


青年はもう恐怖でしかないため、体中が震えている。動いた方がいいと脳は指令を出していると思うが、それを体が実行できない。




そんな状態が続いていると……ドアが開く音が青年の耳に届いた。ドアは鍵を閉めて、チェーンまでしっかりと掛けていたはずだ。


それなのにドアが開いた。



その事実だけで青年の恐怖はもう最高点に達していた。




「あ…みつけた」


青年が怯えながらも目線をあげるとそこには…インターホン越しに見ていた女性が立っていた。その口は笑みを浮かべていて、楽しんでいるような印象を受ける。





「…怯えないで。あなたの『なす』ですよ」



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