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女子一人、お湯を沸かすだけの夜  作者: バッシー0822


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崩れる光

夜のテレビから、突然聞き覚えのある名前が飛び出した。


画面の中で、アナウンサーが淡々と告げる。人気アイドルグループのメンバーが、未成年との飲酒や女性問題で炎上しているという。画面には過去のライブ映像が流れていた。雪野が何度も見た、あのステージ。あの笑顔。


指先が震えた。


「なんで、こんな…」


声は小さかった。誰にも聞こえない部屋の空気に、ただ沈んだだけ。


そのアイドルは、雪野にとって“生活の外にある、唯一の輝き”だった。現実に疲れた夜に、彼が歌う映像を見ることで、少しだけ気持ちが救われた。信じていたわけではない。でも“光のように扱っていた”のは確かだった。


今、その光が崩れている。


毛布の中に潜り込みながら、雪野は目を閉じた。テレビの音は続いている。世間の騒ぎに乗って、誰かが怒り、誰かが笑っている。


雪野はただ、静かに胸がざわつくのを感じていた。


──あの光は、最初から幻だったのかもしれない。


それでも、DVDはまだ棚の奥にある。彼の笑顔も、きらめきも、そこに残っている。それを見ないようにすればいいのか、見て受け入れるべきなのか。雪野はまだ、答えを持っていなかった。

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