表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪異から論理の糸を縒る  作者: 板久咲絢芽
3-2 肝試しと大掃除 side B
66/209

3 不確定を飼う

「……だいぶ減ってきましたし、しゃっきりしてきましたね?」

「ええ、だいぶ頭が回るようになってきました」


織歌(おりか)のふわふわとした地に足のつかない(ゆめ)(うつつ)の感覚は収まりつつある。

それもこれも、まだもしゃもしゃと織歌(おりか)の腕を()めるように(けが)れを食べているこの世ならざる胃袋の持ち主である()()()のおかげ……というよりは、何故か()()()()()()()を発生させてしまった紀美(きみ)のおかげである。あの時は全員が全員困惑しかなかった。


織歌(おりか)の様子を確認した(ひろ)はウエストポーチからスマホを取り出して、メッセージアプリで(むか)えの要請を出してくれる。


「……まあ、総合的には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ようではなかったので、初心者向けではありましたかねえ」

「あー、どうりでふわふわするだけだと思いました」

〈む、そうであれば、ちゃんと(おれ)が止めてたぞ〉


何もしないと思われるのは心外だ、と()()()が口を(とが)らせる。

基本、()()()織歌(おりか)以外には当たりが強いというか、織歌(おりか)に対して過保護というか。


「いや、そこはそれで信頼してますって。(きわ)の見定めという一点については()()()()である()()()の方がロビンより正確ですからね」


本来的に()()()織歌(おりか)付随(ふずい)する力場の志向性を高効率にしようとした結果生まれた存在である、たぶん、というのは紀美(きみ)の言である。

(いわ)く、人に力場が付随(ふずい)することは先天的にも、後天的にもあり得ることで、織歌(おりか)は先天的だと思われるとか。

ただ、その力場の質と強力さが織歌(おりか)の場合、問題だったのである。

伊達(だて)に、掃除機だのブラックホールだのと形容されるような不運の特異点なわけではない。


「結果論としては良かった、で済みますけど、ちょっとぐらいは待ってて欲しかったなとは思います」


(ひろ)の言葉の九割九分が、姉弟子としての心配であることは織歌(おりか)もわかっている。

それでも、それがほんの(わず)かな泥水を混入されたワインの(ごと)く、純粋な心配でないのは、ひとえに()()()のせいなのだ。


その性質上、()()()は絶対的に織歌(おりか)の味方ではあるが、根本的価値観が異なる、というか価値観というものがあるのかも良くわからないために、()()()()()()()()()()()()

だからこそ、弟子という建前(たてまえ)で五割ばかりは様子を見られているらしい。


「あー、でも、あそこで織歌(おりか)が強制退場したから、あの軽薄男を()けられたというのはありますね」

(おれ)としては、餌場には丁度いいかもしれんとは思うがな、あの男〉


いや、弟子ということが八割ぐらいかもしれない、という程度には、師である紀美(きみ)をはじめ、ロビンも(ひろ)も面倒見はとてもいいのだが。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ