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1 転校生との出会い

「ほのかー!起きなさーい!学校に遅れるわよ!」

「ん~おはよ…ってもうこんな時間!?ヤバっ、遅刻しちゃう!」

私の名前は清水ほのか、ピチピチの中学3年生!頭のよさは…普通かな?どんなに勉強しても成績は5段階中の3。なんでだろ?髪は長いからよくポニテしてる。眼鏡はかけてないよ。

「お母さん、行ってきます!」

「気をつけてね、急ぎ過ぎて車とかに引かれないでよ?」

『バタン…タッタッタッタッ』

ちなみに今日寝坊した理由は昨日の夜のことだろう。なぜなら深夜に推しの生配信があったからだ。私の推しは動画配信4人アイドルグループ『さにーず⭐』のクール担当の『アイス』くん!アイスくんはめったに生配信をしないのに昨日の深夜たまたま生配信やっていたから見てしまった。そして寝たのは深夜の2時…。完全にやらかしてしまった…。


(あれ?うちの中学のジャージを着てる。けど顔は見たことがないな?転校生?身長的に私と同い年ぐらい?)

そういえば昨日の生配信でアイスくんも引っ越したって言ってたけ。この近くだと良いな~!でも顔出ししてないから本人かは分からないか。でもそれが本当になるとは思わなかった。


『ガラガラー』

「皆さんおはようございます。ここで皆さんにお知らせがあります。このクラスに転校生が来ました。さあ、入って。」

そう先生に言うと1人の男子が入ってきた。

「氷原かずき(こおりばらかずき)です。よろしくお願いします。」

身長は170cmくらいで黒に近い茶髪、目は前髪で見えないがスタイルはめちゃくちゃいい。うーん目が見えないとイケメンか分からないな。

「じゃあ、清水さんの隣の空いてる席に座って。清水さん、手を上げて。」

私は小さく「はい。」といって手を上げた。私はこのクラスの中では陰キャの方。そして転校生が隣とかコミュ障な私には難易度高すぎ!もう私この席だと空気になるのでは?

「よろしく、清水さん。」

「よ…よろしくお願いします…。」

もうコミュ障の私に話しかけないで~、無理だって!


そのあと結局席が隣だからという理由で私が校内を案内することになった。そして最後に屋上に来た。私の学校の屋上は4年前に誰かが鍵を壊したんだって。よく卒業してしまった仲の良い先輩と読書してるときに教えてもらった。その先輩も私と同じコミュ障だったけど私の前だと堂々としていた。私もそんな風にしていようかな。

「ここが屋上。ここだけの話、本当は鍵がかかってるはずなんだけど4年前に誰かが鍵を壊しちゃったんだって。だからずーと空いてる。私の秘密の場所かな。」

「秘密の場所なのに教えちゃって良いの?」

「うん、ちょうど仲間が欲しかったから。バラさないでよ?」

「バラさないよ、こう見えて口は堅い方だし。…ねぇ、入ってみてもいい?」

「うん、まだ昼休み終わらないし。」

『ガチャ…』

空はカラっと晴れていていかにも夏って感じだった。

氷原くんは入ってすぐ横の高いフェンスによりかかった。

「清水さんは優しいね。俺初めてガールフレンド出来たわ。これからも仲良くして欲しいな。」

その瞬間少し風が吹いて氷原くんの前髪が揺れてた。そしてその隙間からサファイアのように青いきれいな目が見えた。そしてこっちを見て無邪気に笑っていた。その笑顔は私の心に弓矢のように刺さったのだった。


《続く》


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