いきなり魔人は無理だって、
王様に連れられて正門から出るとそこには一人、いや一匹の魔族がポツンと立っている。
(なるほど、あれが魔人か、、)
見た目はほぼ人間と同じだ。しかし魔人と人間には決定的な違いがある。頭に黒いツノが生えているのだ。大きいほど強く、また本数が多いほど強い。魔物、魔獣は「犬」のように、種類で分別される。持っている固有スキルも同じだ。しかし、魔人以上の階級にははそれぞれの個体に固有名詞がつけられ、また、所持しているスキルもそれぞれ違う。つまりこれといった攻略法が見つかっていないのだ。
(いや無理ゲーだろこれ、、)
見た感じツノは2本、しかもそれなりにデカい。名前は「グラヴィーテ」。スキルは「重力操作」。
どう考えたって強い。全員戦闘体制に出るが、一瞬でスキルの効果により地面に押さえつけられる。重力に逆らえるわけがなく地面にひれ伏しているしかないのである。二階堂だけは、加護によって唯一重力の効果を受けなかった。二階堂は魔人に斬りかかるが、そもそも魔人のステータスは人間のステータスと比べて段違いに強い。その上俺たちはまだ3レベルに到達したものすら少ないというのに相手は130レベルだ。
(ちなみに俺はレベル4だがな。)
もちろん勝てるわけもなく、あまりにも素早い拳をモロに食らった二階堂は30メートル近く吹っ飛ばされ、城壁にぶつかり、気絶した。間もなくグラヴィーテはそこらの木を片っ端からスキルで持ち上げたかと思うと、俺たち目掛けて飛ばしてきた。
「バリア!」
クラスメイトの一人 鉄壁 守がスキル「バリア」でクラスメイトたちを囲って、落ちてくる木からクラスメイトたちの身を守った。
「ナイ、、スッ 鉄、壁、、、宇宙空間!」
続いて、空飛 佐助が地面に押し付けられながらも声を上げ、スキル「宇宙空間」を発動する。自分を中心とする半径10メートルの範囲に宇宙空間と同じ空間を展開することができる。もちろん呼吸はできないし死ぬほど寒いが、重力がなくなった以上、グラヴィーテのスキルは通用しない。
「チッ」
即座に心 結衣のスキル「テレパシー」でクラスメイトと作戦を立てる。
「宇宙空間」を解除すると同時に、隠坂 透がスキル「煙幕」を発動。あとは全方向から攻撃特化のスキルを持った生徒全員で一気にグラヴィーテに切り込む。俺らの勝ちだ!
だが現実はそう甘くない。グラヴィーテはスキルを応用して周囲に衝撃波を放つ。切り込んだ生徒たちは吹っ飛ばされ、煙幕も晴れる。グラヴィーテは隙無く大きな岩を空飛に向かって投げ込んだ。
「危ない!」
俺は瞬時に空飛を押し退けるが、岩に押しつぶされてしまった。
(スキル「死んだふり」を発動します。効果により一定時間無敵を得ます。)
(レベルアップしました。体力、魔力が全回復します。スキル「圧縮耐性」を獲得しました。)
(スキル「死んだふり」を発動します。効果により一定時間無敵を得ます。)
(圧縮された状態を10秒間耐え抜きました。スキル「圧縮耐性」からスキル「圧縮無効」に進化しました。)
(スキルの進化を確認。相応の経験値を付与します。レベルアップしました。)
(スキル「圧縮無効」により圧縮によるダメージを無効化しています。)
(???〜もしかして、このスキルって使い方によっては大分チートなんじゃ、、、)
俺は岩をどける。
「お前、生きてんのかよ!?」
空飛は半泣きと驚きの入り混じった顔でこちらを見つめている。
「あぁ、何とか」
勝ち筋が見えた気がする。とにかく死にかけまくってレベル上げまくってコイツのレベル超えてやろう。
天羽 翔 Lv6
スキル「死んだふり」Lv2「痛覚耐性」「打撃耐性」「圧縮無効」
体力 173
知力 42
筋力 27
防御 13
スピード 21
魔力 9