一週間と魔人
異世界に転生して一週間。色々分かったことがある。俺のスキルは発動するたびに一定数の経験値を得られるらしい。また、スキル「死んだふり」がレベル2になったことで、「死んだふり」が発動している間、無敵状態になれるようになった。
そして新たなスキルも手に入れた。ある条件を元に誰しもが手に入れられるスキルもある。例えば俺は、実践演習で真島に殴られ続けた結果、「痛覚耐性」レベル1、「打撃耐性」レベル1を手に入れた。その名の通り、「痛覚耐性」は少し痛みを感じにくくなる。「打撃耐性」は自身に受ける打撃のダメージを減らす。
スキルは主に三種類区分される。まず、この世界の一人一人がそれぞれ与えられる「固有スキル」、俺が手に入れた「痛覚耐性」、「打撃耐性」といった「常時発動型スキル」、最後に「身体強化」、「移動速度低下」といった「バフ・デバフ型スキル」。「身体強化」は対象のステータスを一時的に増加させ、「移動速度低下」は対象のスピードのステータスを下げる。これらのような「バフ・デバフ型スキル」の使用には魔力が必要となる。
この世界は人間族、獣人族、エルフ族、魔族の四つの種族に区分され、俺たちが呼ばれた理由は、この中の魔族に国が襲われかけているからだとか。魔族は人間族と長年敵対している種族だ。魔族といっても五つの位があり、一番下が「魔物」。知力を持たず、武器を持った大人に簡単に負けるほど弱い。次に弱いのが「魔獣」。同じく知力を持たないが、このレベルになるとある程度熟練した冒険者レベルにはならないと勝てない。次が「魔人」。世界に名の知れた有数の冒険者パーティーですら苦戦するレベル。次は「魔神」。このレベルともなると負けが確定したようなものだ。目があったら即死とかいうレベル。最後が「魔王」その名の通り魔族の王だ。歴代の勇者パーティーが何年にも渡って挑んできたそうだが、未だ勝てたものはいない。
(まぁ俺らが戦う相手なんてせいぜい魔獣までだろうな)
「うぅーっ」
大きく伸びをする。訓練ずくめで身体が疲れているのだ。俺らは国の大事な手駒ということもあり、それなりに良い生活を送らせてもらっている。うまい飯に、ふかふかなベット。8畳ほどの部屋が生徒一人一人に配備されている。
(今日はもう寝よう…)
想像以上に疲れが溜まっていたのだろう。すぐに視界が真っ暗になり、俺は深い眠りについた。
〜翌日〜
俺たちは急遽国王に呼び出された。
「魔人が出没した。其方たちよ、どうかこの国を救ってくれ!」
あ、まずこのジジィ殺ろ。