表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学園奇譚  作者: MilkLover
6/8

魔法少女、

紙芝居屋の過去編。

 僕は、その〝闇〟に飲まれて、死んだ。

 闇は、自分を紙芝居屋と名乗った。

 そして闇は、僕を闇に変えた。

 いつしか僕は紙芝居屋になっていた。


 これは、僕が闇に出会う前の物語。






**********************************

「おはよう」

 浅野香織あさのかおりという少女は、クラスの人気者だった。

 眉目秀麗、成績優秀、おまけに身体能力も優れている。

 キング・オブ・ユウトウセイ。いや、クイーンとすべきか。

 それに引き替えて、楠木風癒くすきふゆは、クラスの腫物だった。

 ろくに手入れもされていない枝毛だらけの髪、荒れた肌、ついでに漫画みたいな瓶底メガネ。成績中の下、運動神経は幼稚園児のほうがまし。

 クイーン・オブ・レットウセイ。いや、クイーンに失礼か。

 そんな僕、楠木風癒は浅野香織と幼馴染で親友だった。そう、『だった』。

 僕みたいなやつと香織がつるんでるのが気に食わない人は、大人にも子供にも沢山いた。だから、僕はいじめの対象になったのだ。

 最初、香織は周りに訴えた。


「風癒をいじめるな」

「風癒は大切な友達だ」


 しかし、そんなことでいじめがなくなることもなく。


 香織は僕を諦めた。

 

 僕と一緒にいることも、僕へのいじめを止めることも。

 最終的には、香織も一緒になって僕をいじめるようになった。


「どんくさいやつ」

 香織は僕の背中を蹴り飛ばしてそういったのだ。


 世間では、いじめられる側にも問題がある、とよく言われている。

 そんなのは、嘘っぱちだ。

 だとしたら僕は、

 偶々、『出来る子』と友達になってしまったことが『問題』だったのか。

 僕は諦めた。生きることも、頑張ることも。

 そんな時だった。

 僕の前に〝光〟がやってきたのは。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ