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高校時代  作者: さくら葉子
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出逢い

高校に入って何がしたい?

人から好かれたい?好かれたくない?

そんなやついる?


部活か?遊びか?ああ、勉強もしなくちゃね?







そんな決まりきったやり方で何が楽しいんだ。

私は生徒会長になってやる。やりたい事やってやる。






そんな風に結城かおるは高校の門を歩いた。



中学生から高校一年って皆、ギラギラしてる。

なんか知らないけど。

友達作りたいのに必死なのか。ああ、そんな風に友達いっぱいが良いのか。





かおるは自分のクラス分けの表を見ながら周りを観察していた。





この高校は新設だった。それが、かおるは良かったのだ。

なんでってもちろん先輩がいないから。

威張ってなんやかんや言ってくる奴がいないって、結構いいじゃん。



そんな理由で家から一時間かかる学校に決めた。

電車通学は高校からだし、地元じゃないから治安もしらないし、友達もいない。

それがまた好都合だったわけだ、かおるにとっては。



地元の友達とつるんでるのも楽しいけど何か新しいことがしたかった。



色んな経験して、人を見て自分も成長する。

それがかおるにとっては大事なことだと感じていた。




中学の時は酷かったって周りに言われてたけど、高校に入ってマシになったね。

そんな風に言われたいからもあったみたいだ。






まぁ、でも昔からかおるの周りには人が沢山集まる。

別になんにもしてないのに、話してると楽しいからってだけで中学時代は馬鹿やって仲間と楽しんだ。







新しい校舎を見ながら、階段を登っていった。

どうやらかおるのクラスは二階にあるようだ。

一応クラスは6クラスあって、かおるは3組らしく階段から一番近い教室だった。






まぁまぁ、良い感じのクラスだな。

かおるはかなりの面倒くさがりやだ。





それからクラスに入り、ガラっとドアを開けた。








クラス中の視線がかおるに向けられた。




それもそうだ、かおるは自分の綺麗さを周りに言われても自分では全く思ってない。





長身で顔立ちも良く、細いし胸もある。

普通に女優です。って冗談言っても馬鹿にはされたことがない。





つまんないよな。冗談なのに私がそんな風に思ってるはずねーだろが!




…欠点は、昔から声が低い。もうかなり。

電話しても男と間違われるくらい。



かおるは自分の席を席表で確認し、席に座った。

一番窓際で夏には暑いし、冬には寒い。最悪の席。

そんな席だけど春は気持ちがいいから良かった。





お前、名前なんてゆーの?







初めてかおるに話しかけてきたのは、いかにも悪そうな風貌の幸久(ゆきひさ)だった。





俺、みんなにはユキって呼ばれてる。

名前教えてよ





そう言って笑ったユキの顔が穏やかで親しみやすそうな声でかおるは




かおるって言うよ。結城かおる。よろしくー





それからユキはまたフッと笑った。





かおる。お前声低いのな。中々いない珍しい女だね

これから同じクラスよろしくなー






そう言ってユキはかおるに携帯を出してLineの画面

を見せて




これ俺のID

登録しといてよ。メールすっからさ。





二人はそれから連絡先を交換して、その日はそれ以上話さなかった。


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