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51.両手の行き場


冷え症です


極度の苦笑









掌を伸ばし

月の光を遮断して

星の輝きを見た

小さな小さな光も

決して見逃しはしないよ



ゆっくり歩いてみたら

せわしなく通り過ぎていく

人、人、人

私もあんな風だったのかと

横目でなんとなくやり過ごす



両手は冷たいから

ポケットに入れて

白い息に遅れないように

呼吸をする

冷たい空気を肺に

詰め込んでさ

踏切前の信号機の

点滅を見つめてた





灯りが消えない部屋

お気に入りの曲

口ずさんで

口笛は吹けないままで

紅茶が揺れるのを見ていた



気温が下がるのを感じたら

急いでもぐりこんで

独りでも、でも

温もりが消えないようにさ

冬眠でもするみたいに縮こまって



両手は冷たいから

両足に挟んで

怖い夢は見なくて済むように

縋るように願う

相変わらず灯りは

ついたままでさ

瞼をぱちぱちさせて

白と黒の世界




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