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49.壁の向こうで




他人のことは

どうしたって羨ましく思います


憧れます



だって私は

他人が持ってるものを

持っていないから



だから



惹かれ合うし

求め合うのだけれど




努力をしたって

ダメなこともあって


努力をするのが怖くなるくらい

苦しくなることもあって


努力をしても

決してそれが

受け入れてもらえたり

認めてもらえたりするわけではないと



知っているから

諦めそうになる

怖くなる



そしてまた



綺麗に見える他人の世界が

とても羨ましく憧れる




少し無理をしたみたい

今も手が震えてる

爪を食い込ませた左手は

痛いとも言わずに

お好きなように、と

受け入れてくれた



明日を迎える現実が

とても怖いと言ったなら

ふざけるな、と怒られるだろうな

だから

明日の私と向かい合ってみるけど

何回繰り返しても

手の冷たさと疲れた顔に

私はきっと泣きたくなるだろう



互いの知らない影の部分を

上手く切り取って繋げて見せる

だから

君は私を羨ましいと言い

私は君を羨ましく思う

綺麗に見えるんだ

私の目に映る君達の世界





少し無理をしたみたい

今にも臓器が全部出ていきそう

吐き出すものは

何もないから

仕方がない、と

眠るふりをしてみる



明日を迎える現実が

とても怖いと言ったなら

それでもいいよ、と笑ってくれるかな

なんて

都合の良い妄想をしてみるけど

何回繰り返しても

登りきれない頑丈な石の壁に

私はきっと泣きたくなるだろう



互いの知らない影の部分を

上手く取り繕って笑って見せる

だから

君は私を羨ましいと言い

私は君を羨ましく思う

綺麗に見えるんだ

私の目に映る君達の世界





手の皮は剥けて

爪は剥がれそう

この壁の向こうには

何が待っているの

希望かな?

愛情かな?

友情かな?

血だらけの手で

無惨な姿になった私を

それは受け入れてくれるの





互いの知らない影の部分を

上手く切り取って繋げて見せる

だから

君は私を羨ましいと言い

私は君を羨ましく思う

綺麗に見えるんだ

私の目に映る君達の世界


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