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38.羽根色


鳥の羽は何色でも

綺麗だな、と

思うのですよ


それは


たぶん


空を飛べることへの憧れとか

そういうことなのかな、とも

思うんですけどね



鳥は飛びたくないと思ったらどうするんだろう


という発想からできました


残酷かもしれないですけど


歩くのが嫌になるように

飛ぶのが嫌になることだって

あるんじゃないかな、と


見えすぎるのも

自由すぎるのも

どこへでも行けてしまうのも


それは恐怖に変わり得ると、思うのです








何をするにも

背伸びばかりしていたから

足の爪は剥がれてしまった

もう再生することはないのか

剥き出しの赤色はキレイだった


飛んで逝けるなら

どこまでいこうか

毟った羽根色を

もう思い出せなくて

飛び方も忘れた


苦しくておさえた胸も

今は消えてしまったから

痛むこともないのだと気付いた

もうほしいものも望んでたことも

どこか遠くへいってしまえばいいのに


飛んで逝けるなら

どこへいこうか

毟った羽根色が

風に飛ばされていくのを

ただただ見ていた



逝きたくないから毟った

羽根は

あなたに

あなたに

少しでも綺麗に

見えたでしょうか



飛んで逝けるなら

どこまでいけるか

毟った羽根色は

忘れたけれど

今はこうして歩いている


今はこうして生きている


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