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18.ツバメの羽の下で

雨が続きますね。私は雨の日は静かで落ち着いていて好きですが、寂しくなるので嫌いです。そして眠れないです、はい。不眠になると、世界がぐるぐると嘘っぽくなっていくような気がするのはなんでなんだろう、と不眠のくせに起き上がれずに思うこの頃です。





泣き止んだばかりの空の下

低空飛行でツバメは翼を広げる

空気は重くて

みんなが今にも泣き出しそうだ

あの人もその人も誰も彼も



結局眠れない真夜中の時を

堕落して捧げて

もしかしたら

今のが貴重な一秒だったのかもしれないと

杞憂したりする



お飾りみたいな手足を

動かして願うのは

明日を笑って過ごす君のこと

明日が晴れてなんとなくでも

いい日だったと思えること




願いは叶わず今日も空は泣く

葉の先から落ちていく雫

頭の先から受け止めて

現実に戻されて

また歩きはじめる



変わってゆくこと

時は流れてしまう

変わらないこと

心は流れていかないからって

言い訳するようにつぶやいたけど

どうしたかったのかはわからない


あれから眠れない夜が増えた

目をとじるのが怖くなって

ただただ一人 闇に溶けた

明日がくるなら

今日にさよならをしなくてはならない

その意味をよく知っているかい




祈った


祈った


祈った



それしかできないから


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