夕飯を食べつつ確認
「いただきまーす」
「いただきます」
手を合わせて、まずはハンバーグを一口。夏希に教えてもらったおかげで、すごく上手に出来た!
「んー、美味しい!」
「ゆめ、美味しいよ。ありがとう」
「ふふ、夏希に教えてもらったおかげだよ!」
やっぱり、夏希がいればなんでも出来るね!
「そういえばさ、お付き合いするにあたって質問なんだけど」
「え、う、うん」
「夏希って、これまでの女性とのお付き合いとかのお話教えてくれなかったよね?まあプライベートなことだしいいかと思ってたんだけど…知っときたいなぁ?」
束縛したいわけじゃないけど、少しくらい女性遍歴は知っておきたい。いや、夏希に限って爛れたお付き合いはないと思うけど。突然背中を刺されるのはご勘弁願いたい。
「…お付き合い、ね。…僕、付き合った人とかいないよ」
「へえ。夏希そういうの慎重だもんね」
「うん。まあ…一応、身体の経験はあるけど」
ありゃ、男の子だな。
「ただ、相手の子に変に勘違いされて付きまとわれてからはそういうのも辞めたなぁ」
「え!?相談してくれたら守ってあげるのに!」
「あはは、ありがとう。でも、僕がゆめを守るならともかく守られるのは…男としてちょっと…」
「大切な人を守るのに男も女もありませんー!次からはちゃんと悩みがあったら相談して!」
「…大切な人…ふふ…うん!」
こちらはちょっと怒ってるのに、なぜか夏希は幸せそう。
「今はもう大丈夫?」
「諦めてくれたと思うよ?チョロチョロするの辞めたみたいだし」
「ならいいけど。また付きまとわれたら、彼女として私が守ってあげるからね!」
「ふふ…幸せだなぁ…」
「…ん?」
今の会話に幸せになる要素あった?
「でも、本当に大丈夫。それより、ゆめこそ何かあればすぐに教えてね。彼氏として、僕が守ってあげる」
「うん、もちろん。いつだって私が頼るのは夏希だもん」
私がそう言えば、夏希はこれ以上ない程緩みきった顔をする。
…夏希って、頼られるのが好きだよね。
夏希の周りに相談女とか来たら追い払おーっと。