表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/57

夕飯作りのイチャイチャタイム

「じゃあそろそろ夕飯にしようか」


「あ、私も手伝うー!」


「うん。一緒にやろうか」


私は不器用で家事も苦手だが、壊滅的なほどではない。夏希が隣にいれば大丈夫だろうと、二人でキッチンに立つ。


「なにすればいいかな!」


「今日はハンバーグだから、お肉をこねて欲しいな。材料を冷やしながらの作業だから手が冷たくて大変なんだけど…」


「出来るよ!やる!」


「うん。お願いね」


夏希から教えてもらいつつ、夕飯作りを手伝う。ハンバーグのタネの冷たさに苦戦しつつ、視線を感じてふと横を見ると夏希が微笑んでいた。


「…どうしたの?」


「いや、なんか…本当に僕たち、付き合ってるんだなって」


「…〜っ!!!」


改めてそんなことを言われて、照れないはずもなく。意識しちゃうと、やっぱりなんとなくときめいてしまうというもので。


「…はは、顔真っ赤。かーわい」


「も、もー!あんまりからかうと怒るんだからね!」


なんというか、すごく幸せそうな顔でにやけてる夏希。そんなつもりで手伝ったわけではないが、なんとなくイチャイチャタイムになってしまった。


「こうして二人でのんびりと料理するのも、なんかいいね!」


「そうだね、なんか…ゆめが、僕のお嫁さんに来てくれたみたい…」


「え!?う、うん。そりゃいつかはお嫁さんになるけど、ちょっと気が早いというかなんというか…」


モニョモニョとそう言えば、夏希の器用な手が止まった。


「…え、ゆめ、いつかはお嫁さんに来てくれる気あるの?」


「え、うん。そのために付き合ってるんじゃないの?」


「…う、うん!!!僕はそのつもり!!!」


「私だってそのつもりだよー。言わせないでよ照れるなぁ」


思った以上に嬉しそうな夏希の様子に、思わず頬が緩む。ニマニマしてしまって、でも幸せ。そんな私を見て夏希がまたすごい幸せそうな顔をするから、嬉しくてしょうがない。


「結婚はいつにする?プロポーズの希望とかある?」


「早い早い!まだ付き合ったばっかりだよ!…でも、一年後とかいいよねぇ。どうせお互い気心の知れた仲だし。もういっそ近いうちに婚約指輪二人で買っちゃう?」


「買う!!!つけて!!!」


「そりゃ買ったらつけるよー、男避けにもなるし…なによりその、夏希との大切な証だからね」


照れつつもちゃんと言葉にすれば、夏希が顔を手で覆う。これは夏希が幸せ過ぎてキャパオーバーした時の癖。


「はぁ…幸せ…」


「ふふ、なんかこういうのいいよね」


「そりゃ…だって、ゆめがそんな真剣に考えてくれてるなんて…」


「さすがにお付き合いしてるんだから真剣に考えるよ!?そこまでちゃらんぽらんじゃないよ!」


失礼しちゃうとプリプリ怒れば夏希がくすくすと笑う。


「なんか、安心しちゃった」


「え?」


「捕まえておかなきゃって思ってたから。もうとっくに捕まえてたんだ…」


「…うん?」


なんか、夏希らしくない言い方にちょっと引っかかる。けどまあ、それだけ舞い上がってるのかな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ