三時のお茶の時間
「夏希ー!三時だよー!」
「ふふ、じゃあ食べようか」
「うん!」
「じゃあ、紅茶を淹れるね」
「シュトーレン準備する!」
夏希がアッサムを淹れてミルクティーを用意してくれる。その間にシュトーレンをお皿に盛り付け。
「おおー!なんかこうすると豪華だね!」
「いい感じだね。今日買ったティーポットも茶器も雰囲気いいな」
早速お茶会を開催する。
「じゃあいただきます!」
「いただきます」
まずはミルクティーを一口。
「わあ、美味しい!」
「うん、香りも良いし美味しいね」
「シュトーレンが合うんだよね!」
「食べてみよう」
シュトーレンは何気に生まれて初めて食べるはず。…うん、美味しい!
「おおー!本当に合うね!」
「たしかドイツのフルーツケーキだったかな。すごく合うね」
「へー、はるばるドイツから…」
「作ってくれたのはあのお店だろうけどね。レシピはそうだね。たしか、ドイツではクリスマスに出るんじゃなかった?」
「へー、クリスマス!」
たしかにクリスマスにこれが出たら嬉しい!
「ゆめ、今年のクリスマスは一緒に過ごせるね」
「!」
幼い頃はクリスマスは一緒に過ごしていた。でも大人になってからはいつもなんだかんだで別々に過ごしていた。プレゼントはもちろん贈り合ってたけど、それだけ。つまり久しぶりの夏希とのクリスマスだ。
「じゃあ張り切らないとね!」
「楽しもうね」
「あ、でもケーキの予約…」
「あ!ごめん…つい勝手に予約入れちゃってた」
「え」
夏希を見ればバツの悪そうな表情。
「ゆめとクリスマスって思って、ゆめの好きなチョコレートケーキ予約してたんだけど…事前に確認した方が良かったよね…?」
「いや!嬉しいよ!あんまり遅いと予約間に合わないし!」
「本当?よかった…」
夏希は一転、安堵の表情を浮かべた。
「じゃあ、今年は…あ、チキンも予約しないと!うっかりしてた!」
「じゃあ今度チキン予約しとくよー」
「ゆめ、ありがとう」
「いいよー」
シュトーレンとミルクティーを味わいつつ、クリスマスに想いを馳せる。まだ先だけど、もうそろそろだ。
「ゆめ、今年のクリスマスはたくさんイチャイチャしようね」
「イルミネーションとか見に行きたい!」
「ああ、いいね。ツリー見に行こうね」
「うん!」
「家にもいい感じのを飾ろうね」
今からクリスマスが楽しみになってきた。
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