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策略

最近急に、教会に訪れる人が減った。

怪我をする人がいないから良い事なんだろうけど。


「暇だね~」


「そうだな」


長椅子で二人してだらけていた。少し前まで、忙しかったのが嘘のようだ。世の中そう上手くは行かないらしい。


「久しぶりに町に出かけようか?」


ぼくとアリスは、気分転換に町に出かけることにした。二人で並んで歩くのは初めてだな。昼間の町は人も多く露店も出ていて賑わっている。アリスはいつもの修道服姿だ。


「そういえば、隣のミルドス町にも回復魔法で治療するところがあるのよね」


「へえ~。そうなんだ」


「そうだ!冒険者ギルドに行ってみない?行った事無いでしょ?」


まるで観光地に行くノリでアリスは話す。確かに行ったことは無いけど・・。ぼくとアリスは冒険者ギルドへ向かった。


***


冒険者ギルドと書かれた看板を見て、中に入った。中は意外と広かった。剣士や魔法使い、怪しげなフードを被った人もいる。多種多様な人種がいるようだった。食事を出来る場所もあるようだ。


「友達がここにいるのよね」


「アリちゃん!」


テーブルに座っていると、ギルド職員の制服を着た茶髪の女性が近寄ってきてアリスに声をかける。


「最近全然会わないし、どうしてるのかって心配してたんだんだよ?教会で何か始めたの?」


ギルド職員のマリリアさんは同郷の親友らしい。ふくよかで、胸部が目立っている。

ぼくがつい胸元を見ていると、アリスが足を踏んづけてきた。


「痛っ・・何すんだよ」


「いやらしい目で見てるからでしょ」


マリリアさんはアリスに話しかける。


「ねえ、変な噂になってるよ?」


「変な噂?」


「教会の回復魔法の治療が詐欺~とか、治療費が高い~とか・・」


周りの冒険者が遠巻きにぼくたちを見ている。変な噂がたっていたんだな。だからお客が減って来ていたのか。小さい声でマリリアさんは言う。


「隣町の治療院・・に目を付けられたのかもね?」


「ええ?まさかぁ」


それにしても変な噂か・・困ったな。


「お~・・教会で助けてくれた命の恩人じゃないか。あの時はありがとな」


皮の鎧を着た冒険者の青年に声をかけられた。ぼくが最初に治療をした人だった。


「変な噂たってるよな。でも俺は応援してるから頑張れよ!」


バン!と肩を叩かれる。


そうだ、心配していてもしょうがないよね。ぼくたちは今出来ることをするだけ。


冒険者ギルドに来たついでに、ぼくは無料で何人か治療をして帰ることにした。きっといつか理解してもらえる。いつまでも噂は長続きするものじゃないだろうから。



*****



ここはリグルス治療院。2階の院長室でわたくしとリグルス院長は密談をしていた。

リグルスはフカフカの椅子にもたれかかっていて、指には貴金属の指輪が幾つかはめられている。


「これで、しばらくしたら潰れるでしょう」


ガラ町の教会でやっている回復治療は嘘だと噂をたてて、流した。隣町の小さい教会だ。そんなに警戒する必要は無いと思うのだが。リグルス様は何を考えているのかよく分からない。


昔は町民の為と言って始めた治療院だが、最近は営利目的が強い気がする。金貨一枚はすでに庶民感覚ではない。人は変わるものだな。わたくしが意見を言える立場ではないが。


「一応念には念をだな・・」


これも仕事だ。わたくしはリグルス様の言葉に耳を傾けた。







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