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追放の顛末

とある街中、ここは何処の国なんだろう。とにかく、レーベン王国から出た隣の国だ。


「おいあれ・・」

「見ちゃ駄目よ・・」

「放っておきなさい」


オレはレーベン王国から何故か国外追放されてしまった。意味が分からなかった。

オレが何をしたって言うんだ?オレは金もなく、住む家にも苦労していて街中で座り込んでいわゆる浮浪者になっていた。


「腹減ったな・・」


如何してこうなってしまったのだろう。このままオレは野垂れ死んでしまうのか。


「「号外だ!隣国レーベン王国ミルドスの治療院の院長リグルスが死刑!何でも貴重な回復魔法士を殺そうとした罪だそうだ」」


若い青年が道行く人々に無料で新聞を配っていた。ミルドス?今のオレには全く関係が無い。そういえばグリーンも回復魔法を使うって聞いたっけ・・。


「グリーンを、追い出さなければよかったのか・・・」


今更後悔しても遅いが。



*****



「院長が死刑?」


教会でシルビアは新聞の号外を見ていた。


「どう・・しましょう。あたしも何かしらの罪に問われるのでは・・」


シルビアは顔を青くして新聞が小刻みに揺れている。


「多分、大丈夫じゃないかな。何もしてないんでしょう?」


「・・はい。今まで院長が、そんな事をしていた事も知りませんでしたから・・」


「もし何かあったとしても、ぼくが王様に掛け合ってあげるよ。大丈夫」


ぼくはシルビアの震える肩に手を置いた。茶色い眼鏡のレンズが曇っている。泣いているのだろうか。


「グ、グリーンさん?!」


ぼくはとっさにシルビアの赤い髪を撫でた。シルビアはぼくより5つ年上と言っていたけど、子ども扱いしていると怒るだろうか。シルビアは顔を赤くして俯いてしまった。震えは止まったようだ。良かった。



*****



あたしは家に帰った。今日は早めに家に帰っていいと帰されたのだ。グリーンさんに頭を撫でられた。今まで、親にだってそんなに優しくされたこと無いから驚いてしまった。胸がドキドキして、心が温かくなった。


グリーンさんは、前の職場の院長と違って威張る事をしない。自分の親も命令に従って当たり前という感じだったし、職場の上司もそうだった。こんな人初めてだ。あたしの意志を大事にしてくれる。怖がるあたしを慰めてくれる。初めて会った優しい人だった。


だけど、どうやらグリーンさんにはすでに好きな人がいるみたい。教会のシスターだ。あたしの片思いだから別にいいよね?昼間はずっと一緒にいられる。今は一緒にいるだけで良いんだ。


「グリーンさん大好きです」


誰もいない部屋で一人呟いた。


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