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【長編版】病弱で幼い第三王子殿下のお世話係になったら、毎日がすごく楽しくなったお話  作者: 下菊みこと


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第三王子殿下との日々はとても楽しい

今日も早起きして、身支度を整える。この半年で早寝早起きの習慣が身についた。


身支度を済ませたら、食堂に向かう。使用人のための賄いをもらって、美味しくいただく。


食事を済ませたら、時間を見て少しストレッチしてから第三王子殿下を起こしにいく。あんまり起こすのが早すぎても良くないから、時計とにらめっこ。


「失礼します」


ドアをノックして、声をかけて部屋に入る。第三王子殿下はスヤスヤと寝ていた。


第三王子殿下の寝顔はとても可愛らしい。まつ毛長いなぁ、なんて見惚れていたがすぐに我に帰り第三王子殿下を起こす。


「おはようございます、第三王子殿下」


「んん?アンナ…?」


「はい。おはようございます」


にっこり微笑むと、第三王子殿下も笑った。


「おはよう、アンナ。良い朝だね!」


「はい、良い朝ですね!雨が降っているのが少し残念ですが」


「アンナさえいてくれたら、雨でも良い日になるよ」


なんで第三王子殿下はこんなにも可愛らしいんだろう。


「じゃあ、身支度を整えましょう。洗顔用のお水とタオルです」


「ありがとう」


今日もいつも通りに身支度を整える。寝間着から子供服に着替えると、第三王子殿下の御髪を整える。


「今日は雨だから、お散歩はいけないね」


「でも、身体を動かしたいですよね」


「うん!」


力強く頷かれたので、何か良い方法はないか考える。この間雨が降った時には、室内用の球技でメイドたちも巻き込んで遊んだ。しかし子供の体力には敵わず、みんなでヘトヘトになった記憶がある。楽しかったけど…どうかなぁ。


…あ。


「では、リフティングの練習はいかがでしょう」


「んーと、サッカーボールを足で落とさないようにするやつ?」


「正解です!最近流行ってますし、どうでしょう」


子供の体力をつけるのに、大人の間で流行っているリフティング。体力のついてきた第三王子殿下にも良いかもしれない。


「じゃあ、やってみようかな」


「ぜひぜひ!その前にまずは食堂で朝ごはんにしましょう」


「はーい!」


私と手を繋ぎ、小さな歩幅で私をぐいぐい引っ張る第三王子殿下。


「ほら、アンナ!早く早く!」


「ふふ、はい」


本当に、元気になってくださって良かった。














食事も済ませ、一時間ほどお腹を休めるために読書の時間を過ごす。その後離宮の中の運動のできるスペースで、リフティングを開始。


一人でする運動なので、こっちがバテることはない。そして一人で黙々とリフティングの練習をする第三王子殿下は、疲れ知らずでずっと動きっぱなし。


途中途中で、第三王子殿下に果実水を渡して休憩を挟める。無理は禁物です。


「第三王子殿下、お上手ですよ!」


「えへへ、ありがとう!もっと頑張るね」


私を筆頭に、近くにいたメイドたちも応援の言葉をかける。第三王子殿下は照れて笑った。


こんな幸せが、もっともっと続けばいいのに。結婚しても、お仕事続けられないかな。

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