62話 正体
「今日がセリオス団長の来る日……」
クロードさんと喧嘩してから二日がたった。あれから結局気まずくてクロードさんと顔を合わせて話すことはできなかった。二日間魔力の練習をして今ではそこそこ魔力を扱えるようになった。まずはクロードさんにカラット区域に行かせてもらえるように説得しないと。
コンコン
「クロードさん。ちょっと話をしたいんですけど…」
「……なんだ」
クロードさんの部屋ドアをノックしたらクロードさんがすぐに出てきてくれた。そのまま部屋の中にお邪魔する。
「今日のことについて話をしたくて」
「言っとくが連れて行かないぞ」
「その為に私魔力を扱えるようになったんです!ほら!!」
魔球を手のひらから出してクロードさんに見せる。二日間練習してここまではやく魔球を出せるようになった。
「それだけじゃ連れて行く気にはならない。魔法を使えないようじゃ足手纏いだ。俺はお前がなんと言おうと絶対に連れて行かないからな」
「で、でも!私、少しですけど身体強化もできるようになったんです!だからクロードさんが守ってくれなくても自分の身は自分で守れます!!」
「この短期間でここまでできるようになったのは褒めてやる。だがそれだけじゃ今回は連れていけない。今回は魔獣や魔物とは違うんだ。意思を持った人間。それに国の騎士団の一団長だ。今回は俺も守り切る自信がない。前も言っただろう。お前が死んだら兄を探すという目的が本末転倒だ。お前は目的を見失うな」
「そんなの…クロードさんだって……」
「今朝魔石工房から手紙が来た。俺の魔石の修理が今日終わるらしい。お前は今日魔石工房で俺の魔石を受け取ってそのまま待機してろ」
「クロードさん………」
「あの魔石は大事なものだ。お前に任せる。これ以上はもう話すことはない」
「あ、ちょっと!」
「団長との用事が終わったら俺も魔石工房に向かう。そこで待ち合わせだ」
そう言って私は部屋から追い出されてしまった。
「結局だめだった……。どうしよう…。クロードさんの言ってることも分かるけどそれでも……」
無理やりにでもついて行く?でもクロードさんから魔石のことを頼まれたし、大事なものって言ってた。そしたら魔石を受け取ったらクロードさんのところに行こう。うん、それならクロードさんのお願いも果たせるし団長にお兄ちゃんのことも聞ける。
「まずは魔石工房に行かないと!早く行ってクロードさんのところに合流しないと」
***
「アイツもしつこいな」
前と同じように自分もカラット区域に連れてってくれと言われた。今回ばかりは命が保障できない。アイツのおかげでカラット区域に団長が来るという情報が手に入った。それは感謝している。だが今回ばかりはダメだ。最悪アイツが死ぬ。出会ったばかりだがアイツが死ぬのは気分が悪い。アイツには兄を見つけてもらいたい。
「俺も大分アイツに情が湧いてきたな。人間に入れ込んでもいいことなんかないんだがな」
さて、俺はもうカラット区域に向かおう。いつ頃団長が来るかは詳しくは分からないし待ち伏せした方が俺にとっても有利だ。
***
「すみませーん。ノアさんいますか?」
「あ、はい!いらっしゃいませリリィさん。早速来てくれたんですね。あれ、クロードさんはどうしたんですか?」
「クロードさんは別の用事があって私が代わりに受け取りに来ました」
「そうだったんですか。そしたらリリィさんに渡しますね。でも少し待っててもらっていいですか?まだ仕上げが終わってなくて。まさかこんなに早くきてもらえるなんて思ってなくて」
「あ、そうだったんですか!すみません。早くきちゃって……」
「いえいえ!すぐに終わるのでそこで座って待っててもらっていいですか?今、お茶だしますね」
そう言うとキッチンの方に行ってお茶を淹れ始めた。なんだか申し訳ないな。クロードさんのことがあるから焦っちゃって早く来ちゃった。仕上げにどれくらい時間がかかるんだろう。魔石を受け取ったら早くクロードさんのところに行かないと。
「どうぞ。姉さんの様にお茶を淹れるのは苦手なのでお口に合うといいんですが」
「あ、いえ!全然大丈夫ですよ。あと、その。仕上げってどれくらいかかりそうですか?」
「うーんそうですね…。あんまり時間は掛からないと思うんですけど遅くて30分くらいですかね?」
「そうですか。じゃあここで待ってますね」
「はい。すぐに終わらせますね」
ソファに座ってお茶を飲みながら待ってることにした。30分、か。ここから街の中央まで行くのにどれくらい時間かかるかな。ここは中央から少し離れてるけど遠くはないから微妙な距離だなぁ。
「あ、お茶美味しい」
***
…30分後…
ドガァーン!!!
「うわ!!!雷!?」
「本当ですね。こんなに天気がいいのに」
少しうとうとしてると遠くから雷の鳴る音が聞こえて目が覚める。今日は雲一つない青空のいい天気なのに雷??天気雨…って訳じゃないし。どういうこと??
「雷が光ったところ中央区あたりですね。あそこだけ天気が悪いんですかね?」
中央区……。もしかしてカラット区域!?だとしたクロードさんに何かあったの!?
「ノアさん!中央区ってもしかしてカラット区域ですか!?」
「え?あー……具体的には分からないですけど多分そうですかね?」
「やっぱり………魔石ってあとどれくらいで完成しますか!?」
「ちょ、ちょっと待っててくださいね。あと少しで完成するので」
クロードさん大丈夫かな…。クロードさんは強いから大丈夫だと思うけどなんだか胸騒ぎがする。
「できました!リリィさん。お待たせしました!」
「ありがとうございます。ノアさん!」
「はーい盛り上がってるところ悪いけどストーップ」
「!!??」
ノアさんから魔石を受け取ろうと手を伸ばしたら誰かが私たちの会話に割り込んできた。いきなり私たちの会話に割り込んできた謎の人物。声からして多分男の人。お店の入り口の方に目を向けると男の人が立ってた。でもこの声どこかで聞いたことがある様な………。
「ル、ルイ副団長!?どうしてこんなところに!?」
「あーちょっと用事があってね」
「ルイ副団長…。この人が、って……エンイツさん!?」
男の人は前にあったエンイツさんだった。え!?エンイツさんって副団長だったの!?前に会った時とは服装が全然違う。少し着崩してるけどきっちりした制服みたいな服を着てる。竜の騎士団の制服なのかな。多分。あ、だから団長の情報を知ってたんだ。
「あ、リリィちゃんもここにいたんだ。まあ手間が省けていいか」
「エンイツさんって副団長だったんですか!?」
「エンイツ?副団長の名前はルイですけど……」
「あーそうだった。リリィちゃんにはエンイツって名乗ってたね。これからはルイって呼んでね」
「で、ルイ副団長はなんのご用で。僕は何も悪いことはしてないと思うんですけど…」
「あー実はね。君が魔族との関わりがあるって容疑があるんだよね。だから拘束して話を聞こうって訳なんだ。だから大人しく捕まってね」
「ま、魔族!?ぼ、僕魔族となんて関わってないです!」
「あ、やっぱり知らなかったんだ。まぁ仕方ないよね」
魔族!?もしかしてクロードさんのことがバレた!?でもなんでエンイツさん…いやルイさんがなんで知ってるの??
「実は前にリリィちゃんから話を聞いてね。その中にでてくる人物が魔族の疑いがあるんだよね。それでちょっと詳しく調べてね。ほらおいで」
「わ!?な、なになに!?」
私の懐から炎が出てきてルイさんの方に向かって行った。まるで意志がある生き物みたいに。まさか私、ずっとあの炎につけられてたの!?クロードさんもヴァイスも気づかなかったなんて……。
「それで君が魔族、クロードと接触してるって疑いが出てきてね。ただの魔族だったら拘束までしないんだけどあのクロードとなるとね〜。ちょっとややこしくなってくるんだよね〜」
「ク、クロード?」
「ありゃ知らなかったか。まあいっか。クロードってのは10年前の魔王アイリスの右腕の様な存在なんだよね。だから僕がここまで来て君を拘束しに来たって訳なんだよねー」
「クロードさんがアイリスさんの右腕?」
クロードさんとアイリスさんは何かしら関わりがあると思ってたけどまさかそこまで親密な関係だったなんて…。だからクロードさんはあそこまでアイリスさんを復活させたかったんだ。あの時あんなに怒ってたのは当たり前だよね…。私、ちゃんと謝らないと。
「あ、そうだ。リリィちゃんにも来てもらわないとね。リリィちゃんはクロードと一番関わりがありそうだし君を囮にしたらクロードも釣れるんじゃないかな〜」
「え……」
それはマズイかも。このまま捕まったらクロードさんに迷惑がかかるしお兄ちゃんのことも探せなくなる。……でもこのまま捕まったら竜の騎士団の人たちにお兄ちゃんのことを探してもらえるかもしれない。でも、このままクロードさんの足で纏いになるのは嫌だ!!
「ごめんなさい……。私捕まる訳にはいきません!!」
「……そっか。じゃあ力づくでも連れて行かないとね」
「!!!」
ルイさんの雰囲気が変わった。今まで温和な雰囲気だったけどいきなりプレッシャーの様な冷たい雰囲気を感じる。この人は副団長。私なんかで抗えるのか…。魔力の練習をしたけどそれだけで副団長に勝てるとは思えない…。なら勝つよりは逃げるのことに注力した方がいいかも。
「リリィさん大人しくした方がいいですよ!クロードさんが魔族だなんてちゃんと話せば違うって分かってもらえますよ!」
「……ごめんなさいノアさん。そういう訳には行かないんです。ノアさんは危ないので隠れててください」
「リリィさん!!」
「本当に大人しく捕まる気はないんだ。じゃあ手加減はしないよ。君の魔力量は未知数だからね」
お店から出るにもルイさんがいるのは出入り口の前。ならまずは魔球を当ててから目眩しをしてお店を出る。そしたら全速力で人がいる方に走る。人が多いところじゃルイさんも暴れられない筈!
「ふぅー………ルイさんごめんなさい!」
バァアン!!
当たった!魔力の量は少ないから目眩し程度だけどそれでいい!早く店の外に!!
「わぁびっくりした。なかなかやるね」
「!?」
ルイさんに魔球を当ててお店から出ようと走りだしたら後ろから声をかけられた。な、なんで!?ちゃんと当たった筈なのに!それにいつのまにか後ろにいたの!?
「あ、ちょっと!離してください!!」
「うーん……それはできない相談かなぁ」
首根っこを掴まれて体が宙に浮く。体が不安定で少し怖い。どうしよう。ここからどうにかなる?どうすればいいの!?
「キャン!!」
「痛!」
「きゃあ!!」
いきなりルイさんが私を離して床に倒れる。私を庇う様に大きくなったヴァイスが前に立ってる。私が背負ってたカバンに入ってたヴァイスが飛び出してルイさんの腕に噛みついたんだ!
「ありがとうヴァイス!」
「ワン!」
「いったた…カバンから何か魔力を感じるとは思ったけどまさかフェンリルがいたなんて。とんだびっくり箱だね」
「グルルルル………」
「すっかり警戒されちゃったね。はぁ…僕、動物は傷つけたくないんだけどなぁ」
どうしよう。さっきの作戦は完全に潰されちゃった。さっきみたいに魔球をぶつけたとしてももう上手くはいかない。あの作戦は初見殺しみたいな作戦だったからここからどうやって逃げれば…。ヴァイスがいるからといってもルイさんに勝てる保証はない。一刻も早くクロードさんに合流をしないと…。
「ガヴゥ!!」
「おっと。危ないなぁ。大人しくしててよね」
ヴァイスがまたルイさんに噛みついた。でも簡単にかわされてしまった。やっぱりヴァイスでもルイさんには勝てないかも。
「グルルル………ガァウ!!」
「炎魔法も使えるんだ。それに青い炎ってことは精霊の加護も受けてるんだ。なかなか凄いのを手懐けてるねぇ」
「ヴァイス!!」
「でもこの程度の炎なら……」
ヴァイスが火球を何個か作りだしてそれをルイさんに向けて放った。もしさっきみたいにルイさんが避けたらこのお店が燃えちゃう!
「僕の炎で簡単に相殺できるんだよね〜。さて、と。もういいんじゃないかな。早く捕まってくれると僕の仕事が少なくなるんだけどなぁ」
ヴァイスが放った火球を全部ルイさんがだした炎で簡単に消されてしまった。ヴァイスが放った火球を全部ルイさんが作った火球で全部命中させて相殺した。あの一瞬で火球を全部相殺するなんて凄い魔力のコントロールなんだろう。
「ねぇ。これでもまだ抗うつもり?捕まってくれれば優しくするし乱暴にはしないよ」
「それでも私にはすることがあるんです。その為にも私は捕まる訳には行かないんです。私クロードさんにちゃんと謝らないといけないんです!」
「へぇ…。結構仲がいいみたいだね。安心したよ」
「どういうことですか…」
言葉でも勝てる気がしない。オーラが違い過ぎる。こうなったら一か八かヴァイスと一緒に突っ込むしか……。
プルルルル……
張り詰めた空気の中で軽快な音が響き渡る。一体どこから…。
「あ、ごめんごめん。僕だわ。多分セリオスからかなぁ」
そういうとルイさんは懐からコンパクトの様なものを取り出した。あれから音が鳴ってたんだ。
「もうなんだよセリオス〜。今いいところなんだけど…」
「そんなこと言ってる場合じゃないんですよ!今、あのクロードが現れて交戦中なんですよ!ルイ副団長今どこにいるんですか!早くこっちに来てください!」
「はいはーい。用事が終わったらすぐ行くよ」
「用事ってなんですか!貴方またサボってるんじゃ…」
ガチャ…
「全くセリオスはうるさいなぁ。ってことで時間切れみたいだね」
クロードさんやっぱり団長と戦い始めてるんだ。クロードさん大丈夫かな。どういう原理で離れてる団長とルイさんが会話してるかはわからないけど会話の内容からクロードさんはまだ大丈夫そう。でも早く行かないと。
「う〜ん……リリィちゃんを連れて行くのは難しそうだし……」
「うわっ!!」
「君を連れて行くことにするかぁ。あんまりクロードのことは知らなそうだけど第二団に連れて行けば何かしら情報を引き出してくれるかな」
「ノアさん!」
お店の端で隠れてたノアさんの方にいきなりルイさんが瞬間移動した。瞬間移動する時に一瞬炎に包まれてた。あの時捕まった時私の後ろにいたのはこういうことだったんだ。
「第二団は結構横暴なんだけど仕方ないなぁ…。リリィちゃんが大人しく捕まってくれれば話ははやいのになぁ」
「ノアさんに何するんですか!」
「第二団ってなると僕にも手が出せないからなぁ。一体何をされるのか」
「ノアさんを離してください!」
「ぼ、僕クロードさんのこと何も知りませんよぉ……。それにクロードさんが魔族なんてきっと何かの間違いですって……」
「そっかぁ。でもクロードのことは知らなくてもカシワ村のことは知ってるよね」
「!!カシワの村のことを…。ぼ、僕何も知らないです!」
「お、その反応は何か知ってるね」
「ヴァイスお願い!」
「ガァアアウ!!」
「往生際が悪いなぁ…よっと!」
「キャアン!」
「ヴァイス!!」
ヴァイスがルイさんに噛みつきに行ったらヴァイスが思いっきり蹴られて後ろに吹き飛ばされてしまった。私は倒れ込んだヴァイスの方に走って行く。
「ヴァイス……大丈夫?ごめんね無茶させて」
「クゥーン………」
「じゃそういう訳でバイバーイ」
「待って!ノアさんは何にも関係ない!」
「うーん……どうしてもって言うならトレイダ街のオークション会場に行きな。オークション会場にこの子を置いて置くからさ」
「オークション会場!?ルイ副団長なんでそんなところに僕を!?」
「五日後までに来ないとこの子がどうなることやら。じゃあね〜」
「ノアさん!!」
そう言い残して2人は炎に包まれてた消えてしまった…。トレイダ街…。そこにノアさんが連れて行かれたんだ。でもなんでそんなところにノアさんを連れて行くの?それに五日後までって一体どういう………。
「ワン!!」
「ヴァイス…。そうだよね。まずクロードさんのところに行かないと。急ごう!」
お店を出て走って中央区の方に向かう。人が多い中割り込んで行く。肩が沢山ぶつかるのも構わずに前に進む。ヴァイスが横にいるから通り過ぎる人が振り返るけど仕方ない。
「はぁはぁ……あとどれくらいで着くの?」
「ワオン!」
「わ!ヴァイスなに?なになに!?」
ヴァイスが私の服を引っ張って足を止める。するといきなりヴァイスの体が一回り大きくなっていく。クロードさんが言ってたけど本当に大きくもなるんだ。周りの人がザワザワして集まってきてる。
「ウァン!」
「乗ってってこと?」
「ウァン!!」
「ヴァイス大丈夫?本当に?」
「ウゥ……ウォン!!」
「きゃあ!ちょっとヴァイス!?」
ヴァイスが足元に来て無理やり背中に乗らせる。ヴァイスはよろける様子もなく真っ直ぐ立ってる。それからいきなりヴァイスが走りだした。凄い速さで人混みの中を駆けていく。
「うわ!速い速い!ヴァイスこのままカラット区域、クロードさんのところまでお願い!」
「ウァン!!」
***
「さて、と。ごめんねぇ無理やり連れてきちゃって」
「え、ここ何処ですか!?」
お店でルイ副団長に抱えられて炎に包まれたと思ったらいきなり店の外、しかもお店から結構離れてるところまで来てしまった。まさか移動魔法!?
「ルイ副団長!一体どこから!」
「あ、お疲れぇ。この子クロードと関わりあるみたいだから第二団に送って情報を引き出しといて」
「ク、クロードですか!?でも第二団に送らなくてもうちの団で………」
「ちょっとした事情でねぇ。それに第二団の方がこういうのは得意でしょ。特にオリオンなんかが得意じゃん」
「確かにそうですが…ですがトレイダ街は五日後にオークションが控えてるのであっちも忙しいのでは」
「いいじゃん別に。あと情報引き出したらオークションにでもかけちゃっていいから。何かしら魔族と関わってるのは多分確定だし。じゃ、お願いねー。僕はセリオスの方に行かないと行けないから」
僕は一体どうなるんだ…。それにオークションにかけられるってことは僕ど、奴隷になっちゃうんじゃ…。エルカさんの手紙には村で起こったことは黙ってって書いてあったけどまさか本当にクロードさんが魔族!?
「心配しなくてもだいじょーぶだよ。クロードたちが助けに来てくれるからね」
「え?」
「じゃっあね〜」
ルイ副団長が去り際に僕に耳打ちをしていった。ノア副団長は一体何がしたいんだ?




