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狐が鳴く月夜に嘆くわ伝説  作者: 謎の作家
交じり行く世界歪みゆく均衡
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長らくお待たせしました。仕事やパソコンを慎重したりとなんやかんやで投稿できていませんでした。

今後も不定期に投稿していくとおもいますが、読んでくださると幸いです。

投稿する際はTwitterの方にてツイートするのでよろしくおねがいします。

それでは、どうぞ。

―――― 一方、人間界では、冒険者と呼ばれる駆け出し四人組のチーム「兆光」は人類の最大の敵と言われる、六大災厄。

 そのうちの新しく立った一柱、「幻災」を討伐すべく冒険者協会は全冒険者対し、「幻災討伐強化期間」が発令され、その討伐隊に参加するためにチームの戦力の向上を図るべく各大地を旅をすることとなり、今まで生活の基盤としていた「生命の大地エターナル」を旅立つのだった。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


緊急発令


対象 : 冒険者全階級


討伐目標 : 幻災


特徴 : 黒い狐の仮面  10代半ばの少女 太刀に大きな鈴が二つついている


報酬 : 望まれる額


参加資格:冒険者全階級と記載しましたが、古の森に討伐に向かうのは銅以上の階級の資格を持つ者に限らさせてただきます


他の階級の方は村や森の外に出現するであろう魔物の討伐を依頼します。


特別措置 ;全依頼の獲得ポイントを上昇


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「なぁ、乃亜。加護を受けるにしても、俺らはまだ黒曜だ。側から見たらまだまだ駆け出し。加護なんてまた夢の夢なんじゃないか?」


各故郷である四大地を巡る目標は、各大地に君臨している四天神の加護を受けるために旅をしているのだが、蒼のいう通り明らかに戦力が足りなかった。


「そうだな、加護はあくまで最終目標だ。なので、各大地に冒険者協会が設けられている。依頼をこなしながら俺らの増強を図るんだ。そこで、まずはどこに向かう?」


「それなら、私の故郷に行こうよ!火の大地カグツチは、鍛冶工房があって新しい防具とか武器を造っているの!私たち冒険者にとって必要な防具とか武器を整えてみるのもいいと思うんだけどどうかな?」


 鍛冶工房それは、鋼鉄を灼熱の炎で焼き、鉄を打ち巧な技術で防具や武器を生産する場だ。

防具それは、冒険者にとってそれは命を守るといっても過言ではないほどだ、魔物の一部を素材として扱ったりあるいは鉄や鋼、銅などの鋼材。植物なども扱い造られている。


防具にも階級分けがされており、それぞれ、


――――――――――――――――――――――――――――


一般級ノーマル  一般冒険者が普段扱う等級

特上級スペシャル  中級冒険者が扱う等級

希少級レア  名の知れた者が扱うことができる。腕利きの職人が造ることにより生まれる。

特質級ユニーク  極稀に製作ができるほどの等級。高価で取引される

伝説級レジェンド  英雄が扱うほどの等級

神話級ゴッズ  言い伝えの領域、災厄との大戦の時に使われたといわれている。

     武器もまたその者を選ぶとされている。

幻想級イリュージ  嘘か誠か不確かな等級、データ不詳。


――――――――――――――――――――――――――――


「新しい防具に…武器、早く欲しい!さっそく行こう・・・!」


いつもマイペースな一華が興奮を抑えられず少し声が張る。それもそのはず、駆出しとは言え、四人の防具は一番階級の低い一般級ノーマルだった。使い古されていることもありもうボロボロだった。


「お!一華が珍しく興奮してる!これは決まりだな!そうとなればいざ火の大地カグツチへ!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 数時間前、白金と兆光の面々が大会議室をあとにした室内では、冒険者協会上層部が人類の方針について再度話し合っていた。


「今、何かが変わろうとしている...このままでは大戦をまた起こしかねない。そうなれば、この大地をここまでやっとの思いで復興させてきたのがすべて無駄になってしまう」


そう、皆の前で発言するのは、冒険者協会長「カザック」、本名「カザック・テウス」

 代々一族で協会長を受け継いできており今は、その12代目である。


「この状況で、新しい災厄が生まれるなど前代未聞もいいところだ。協会長どうするんだ?」


五大災厄とは絶対的な力を有しており、そこに新たなに未知の力が加わったとなれば簡単には決断するのは時期尚早、しかしこのまま静観するわけにはいかない。

 緊急発令をだしたが現状の戦力では勝ち目など毛頭ない、どうしたものかと悩み沈黙が流れていた。

 そこに突然会議室の中央に謎の生命体が現れる、しかしどうやらその生命体には実体はないようだ。


「久しぶりだな、下界は。なにやら困っているようだな。我が力を貸そうか?」


そう話し始めたのは、王の風格を纏いこの世のすべての上に君臨するような存在感を放っている、目の前にして魔気オーラに圧倒され頭を垂れてしまいそうな威圧感。

 いきなり現れるや否や、大柄な態度をする存在に上層部の一人が発言する。


「貴様は何者だ!!!どこから現れた!」


その言葉に謎の男は顔を不機嫌そうに歪ませ応える。


「我は、天空の支配者だ。下賤な人間がおこがましい」


圧倒的威圧感、逆らえば問答無用で消されるであろう。あまりの圧迫感に押し黙ってしまう、それに加え、天空の支配者と名乗った存在は、協会長の方に質問に答えるように目線を向ける。


(こいつは何者なんだ...天空の支配者...まさか!これが代々我が一族に伝わる支配者様か!)


「12代目でございます、天空の支配者様」


 テウス一族に代々伝わる、天空の支配者の伝説、12代目テウスに至るまで先祖から途切れることなく伝わってきた話。それは1代目テウス、時にして第一次大災厄大戦が起きたころ約1000年以上前になる。災厄が人々を蹂躙している前に天空の支配者と名乗る者たちが降り立ち、当時のテウスは支配者側に付くことで、災厄との戦争を収めたとされて以降、各地に四天神を産み出し四つの大地を復興させたされている。例外として生命の大地にも産み出そうとしたが何故か定着せず滅んでしまったとされている。


「12代目か....やはり人間の命は短く儚いな。この前来たときは9代目だったか。さて、本題に入ろう、何があったか聞かせてくれ。話によっては我らが力を貸そう」


膠着状態に陥っていた状況でその提案は思わぬ助けだった、しかしほかの者は素直に受けれいるものなのだろうか、自分にとっては一族代々奉ってきた神にも等しい存在、今すぐにでもその手を取りたいが、その決断をしてしまえば、六大災厄全員に宣戦布告すると同義だった、周りの目、人類代表としての決断、本当に信じてよいのかと躊躇いがあった。その時、勢いよく扉が開いた。


「会議中のところ申し訳ありません!!至急!お伝えしたい情報があります!!」


そういいながら勢いよく入室してきたのは、冒険者協会の役員だった。その男の様子はどうも慌てており、動揺を隠しきれていなかった。


「なんだ、緊急報告だと?誰からの情報だ」


「はっ!我らが秘密情報部隊鳩からであります!!」


「何?鳩だと?」


「鳩」、そうそれは冒険者協会直属の秘密情報隠密部隊、五つの大地にそれぞれ配属されており、主に国に関わるような重大な事柄を主に扱っており、滅多に鳩から情報が上がってくることはないのだ。

 つまり、鳩から情報があがってきたということはこの国に関わってくる事柄なのだろう。


「それで、なんだ」


「はっ、幻災の素顔と名前が割れました」


激震が走った。素顔と名前が割れた、これは何を意味するか。今まで黒い狐の仮面に隠された謎に包まれていた素顔。そして、名前。容姿が割れれば身元の特定が可能になる可能性が出てくるからだ。


「は、早く情報を!」


「名前は、月影狐宵。素顔はこの魔法器をご覧ください!」


魔法器が起動し空中に幻災の少女の素顔が映し出される。

映し出された映像には、白い髪に満月かのような瞳孔。おそらくは生命の大地に属しているとこしえの村の人だろう。だがしかし、疑問が残るただの村娘がここまで災厄と同等の力を持つことはできるのか。そしてな災厄側に属しているのかと様々な疑問が出てくる。

 しかし、何より問題はこれをどこで入手したかだ。


「場所は」


「長耳族の国、女王リエルが統治する、エデンです」


「長耳族の国だと?なぜ幻災がそのような場所に?」


明かされた情報、それを知ったことで次々と生まれる新たな疑問。


「鳩によると、幻災は長耳族エルフを配下に加えにきたといい御前試合の末、長耳族を配下に加えたとの情報が....」




静まった空間に電撃が走る、耳を疑うような情報だった。それもそのはず、災厄と同じだけの長い歴史中立の立場であり続けた長耳族とは、かつてより、物品などの取引を行っており、森の恵み。

すなわち食料の大部分を取引していた。 

 長耳族が災厄陣営が組したということは人類との関係が断たれるということ、食料の輸入が途絶えるということだった。また、長耳族の国は古の森の外側に位置している関係上、災厄からの防波堤の役割を担っていたため、その壁がなくなった以上いつ攻められてもわからない状況だった。


「誠か!それが本当なら...もはや我らだけの力ではどうにもできぬ、決めるしかない」


予想以上に追い詰められていると認識した協会長は迷っている暇はないと決断し、天空の支配者へ再度膝まつき。


「我ら、人類をお救いくださいませ。天空の支配者様」


「ふむ...よかろう、力を貸す前に我らのことについてまずは話そうではないか」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 朝日が顔を出し始めたころ闇にわずかな光が昇り始める時刻は午前4時ころだろう。あたりは、まだ寝静まっている。横に眠る少女を起こさないようにゆっくりと起き上がり縁側から外を見渡す。

つい最近まで紅葉を身に着けていた木々も枯れ始め冬の兆しを感じさせる。

古の森の環境はとても奇妙なものがある、外側からみると年中、枯れた木が生い茂って、人類を寄せ付けまいと感じさせる不気味さがあるが、五つの大地にわたり中心にある古の森中心部に向かうほど、森は四季折々の姿を見せているのだ。

 外を見渡していると、森の奥から人影が見えてくる。


「交代の時間ね、狐宵様と過ごす時間は特別ね、またお世話できるのが楽しみだわ」


「シエル様、ご苦労様でした。これからは私たちが狐宵様にお仕えいたします」


二つの少女の声が重なって聞こえる。白髪の少女の双子だ。


―――――――――――――――――――――――――――――――

名前  :  レイラ

種族  :  長耳族 竜人種

加護  :  大精霊の加護

称号  :  断命者

固有技能:  急所看破Ⅱ 絶対切断Ⅰ 共通感覚Ⅲ 遠視Ⅳ

技名  :  ???

武器  :  大鎌

特徴  :  目:水色 鋭い 髪:銀 


名前  :  ライラ

種族  :  長耳族 竜人種

加護  :  大精霊の加護

称号  :  命導者

固有技能:  蘇生Ⅱ 生命創造Ⅰ 共通感覚Ⅲ 遠視Ⅳ

技名  :  ???

武器  :  大鎌

特徴  :  目:赤色 丸目  髪:銀


――――――――――――――――――――――――――――――――


 彼女らは、長耳族と竜人種が混合した珍しい種類だ、この双子は精鋭部隊に属していた者なのだが、狐宵の戦いを見て、狐宵のそばでお世話をしたいと志願したらしい。

 二人との他愛のない話をしばらく交わしたあと、シエルは自分の国への帰路につこうとする。レイラ、ライラはシエルの背中を見届ける。


「少し、お話しないかしら」


 その時、後ろから声がかかる。三人は振り返る、その先にいたのは狐宵の母親である古の狐だった。


「ここでは、狐宵が起きてしまうから場所を変えましょう


 その時、後ろから声がかかる。三人は振り返る、その先にいたのは狐宵の母親である古の狐だった。


「ここでは、狐宵が起きてしまうから場所を変えましょう」


古の狐の後を追いかけ、四人は人影のない夜叉御殿の裏奥地にある開けた場所がある、芝生が生い茂り、木々の隙間から日差しがさし心地の良い場所だった。

 四人は芝生に座り、古の狐がそれを確認すると目を閉じ静かに語りだした。


「シエル、あなた昨晩の狐宵が苦しんでいたのは知っているわね」


「はい...なんだか、うなされていました」


シエルの表情と言葉をきき、古の狐はさらに続け自分の能力について話始めた。


「私には人の夢に干渉する力を持っているわ、といっても夢の中の人物に話しかけるとかは不可能だけど、簡単に言えば人の夢を覗き見ることができるのよ」


その話を聞き、シエルはハッとする。その言葉の意味とは狐宵が夢の中で何があったか知っているということだ。


「察しがついたようね、そう私は狐宵に何があったか知っている。狐宵がうなされている原因は間違えなく夢で間違いないわ」


日はまだ顔を出さず、周りはまだ寝静まっているころ古の狐が語りだしたこととは――――

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今後の展開も考えてあるので、執筆自体はやっていきたいと思います。

できたら投稿するのでお楽しみに。

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