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狐が鳴く月夜に嘆くわ伝説  作者: 謎の作家
交じり行く世界歪みゆく均衡
47/53

何れ来たりし時に向けて

はい、お待たせいたしました…すごく期間が空いたので、本編は今までよりすごく長くなっておりますので…許してください、、!!それでは楽しんで!!

─────協会内放送で、呼び出された兆光。あたりのざわつきが治らない中役員に守られながらも、なんとか最上階に通じる魔法転移エレベータで、最上階に向かう。向かった先には見慣れない顔…否、それは、冒険者であれば必ず知っている顔だった。なぜならそれは、冒険者の最上位「白金ランク」の冒険者チームが集まっていたからのだから。「白金」それは、冒険者の最高位であり、人類の最高峰の守り手、数年に1チーム生まれるか生まれないかのほんの一握りのチームである。

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


計3チーム。


一つが、竜殺しの異名を持つ漆黒の鎧を纏った6人の聖騎士「漆黒の光」


一つが、戦場を疾風の如く蹂躙し圧倒する4人の女戦士「漣」


一つが、チーム全員が巨体ながらも、俊敏性を兼ね備え全てを破壊する5人の巨漢「デストロイ」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


この3チームが大会議室前の大扉の前で待機していた。


「わぁ…この目で見れるとは思わなかった」


「冒険者の最高峰か…いつか俺らも」


「人類の最高峰の守り手…いつか話してみたいものだ」


「かっこいい…」


 初めて見る「白金」の面々、憧れの存在が目の前にいることに心を踊らされている。その時、漆黒の光が兆光へと近づいてきた。近づいてくるだけで、圧倒的強者と存在感に押しつぶされそうになる、そんな存在が蒼に向けて話かけてくる。


「君たちが噂の「兆光」かな。君がリーダーぽいね。あってるかな?」


そういい、話しかけてきたのは「漆黒の光」のリーダー「カムイ」だ。彼は岩をも斬り裂く漆黒のロングソードを腰に携えている。蒼はそんな相手に動じず相手の目を見て応じた。


「単刀直入に聞こう、君たちは新たな災厄に出会ったんだよね。その情報について詳しく教えて欲しいんだ」


「断る。あれは、俺ら人間の戦力でどうにかなるものじゃない」


「ほう?それは俺らが災厄如きに負けると言いたいのか?」


「よせ、ガルド。確かに災厄は一筋縄ではいかない、だがせめて情報だけでも教えてくれないか」


ガルドそれは大斧を持った大型戦士でそこそこ大きい蒼でさえ、子供かのように思えるほどの巨体。悪式の面々も比にならないくらいの大きさだ。自分たちが災厄に劣ると言われ掴み掛かろうとしたがカムイがそれを止める。申し訳なさそうな顔しながら、情報だけでもとういう感じで中々引き下がろうとしなかった。


 そんな、状況を遮る声があった、重々しい音を立てながら開かれる大扉の向こうから協会の上層部が出迎えにきたのだ。


「そこまでにしてくださいね、漆黒の光の方々。詳しい話は大会議室でお聞きしますから」


「新参の白金チーム「漆黒の光」は手柄を取るのに貪欲だこと」


漣のリーダー、双剣を操る「ロイ・アネイヤ」女性特有のしなやかさな動きを武器に舞の如く双剣を扱い斬り裂くチームだ。チーム全員は珍しくも全員女性であり、個々の戦闘力が非常に高く魔物によってはその場から一歩も動けず討伐されるほどのものだった。


「チっ」


漣に蔑まされ、悪態をつきながら「兆光」を含めた4チームが大会議室へと入っていった。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


 大会議室に情報提供者であり、災厄との接触者である「兆光」「悪式」対面して白金のチーム「漆黒の光」「漣」「デストロイ」、正面に冒険者協会の上層部が座る形で席が設けられた。


「ふむ、ようやく揃ったな。議題は言うまでもなく」


「新たな災厄の対処だ」


 重々しい空気の中始まった会議、まずは「幻災」と名乗った人物、黒い狐の仮面を被った少女についての情報の擦り合わせ、共有しどう対処すべきかを話し合う。


「まず、一つ。ここでの会議の内容は全て書記官が文章で書き起こしている、この情報はまだ一般公開する予定はないので、君たちも口外することは謹んでいただきたい。それでは話そう。まずは情報提供側から初めてくれ」


会議を仕切るのは冒険者協会長「カザック」である、その指示で兆光の「乃亜」が話し始める。


「まずは、もう一度、魔法器の映像を見てもらいたい。悪式頼めるか」


この場ではさすがの悪式も素直に従うしかなく小細工なしの映像を再度流す、悪式の行動はため息が出るほどの悪行だが、こちらが発端とはいえ、新たな災厄が人類の敵というのには変わりはないのだ。その映像を踏まえて、乃亜は続ける。


「見てもらった通り、「幻災」は圧倒的な力をもち、こちらが束になっても返り討ちにされるだけだ。今、矛を交える時じゃない、しかも彼女は我々を見逃してくれた。こちらが藪を突かなければ戦争になることもないと思うんだ」


その意見を聞いて上層部は白金側の意見を求めた。それにまず答えたのは「デストロイ」のリーダーである、「ギガース」が口を開く。


「俺は、若いうちに芽を摘むべきだ思う。災厄は長く生きれば生きる程力を蓄え強くなるのだろう?お前がいうように今は見逃してくれても、今後襲ってこないという確証はないだろう。」


それに賛同し漣の副リーダー「カザナミ・アネイヤ」彼女はリーダーの妹であり、主に動きを封じる補佐をするポジションだ。そしてカザナミが賛同するようにギガースの意見に加える。


「そうね、私はギガースの意見に賛同よ。今やらないと、後々被害が大きくなるかも知れない。それに、彼女と一度戦ってみたいしね」


漆黒の光も白金側の意見に賛同のようで静かに頷く。いき違う両者の意見、1時間程の言い合いを末に冒険者協会が双方の意見を聞いたうえで整理し、協会長「カザック」が結論を出す。


「さて、双方の意見を聞いたうえで結論を出そう。結論は「討伐」だ」


「少し待ってくれ!!」


その結論に待ったをかけ、椅子を勢いよく立ち上がる乃亜に上層部は制止をかける。乃亜は突発的な行動を詫び席に座り直す。


「まぁ、待て。提供側の意見もわかる。第一次災厄大戦の被害を考えるに災厄は私たち人類を容易く葬る程の力を有しているのは確かだ。そこで、各々の強化期間を設けたいと思う。期間は来るべき時がくるまでだ。その時がくれば私たちが再度呼びかけよう。対象者は全冒険者。目的は、第一として人類の存続。第二として「幻災」及び災厄の討伐だ。以上、解散」


このカザックの言葉で会議は幕を閉じた。解散した後の白金は一言も交流することなく各自解散し、冒険者協会を後にした。兆光としては納得いかない結論だが、白金の言っていることも最もなことだった。


 災厄の力は基本生きている年月の長さに比例している、長く生きれば生きる程災厄は力を増していくのだ。しかし、今討伐目標としている「幻災」は例外だと今は誰も知る由もなかったのだ。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


同じく冒険者協会を後にした「兆光」の面々は今後どうするかについて話していた。


「強化期間だと、どうする。」


「俺に考えがあるんだ」


「お、乃亜何かあるの?」


「各大地を冒険して、各大地の守り神に加護を受けにいかないか」


乃亜は各大地の歴史に詳しく、かつての神々のほかに四天神が存在している。彼の者はそれぞれ、


ヤハタの天神「アツタノオオミカミ」


カグツチの天神「ヘカテ」


イザナミの天神「セドナ」


ナルカミの天神「ゼウス」


彼らは歴史上の人物、いわば都市伝説だという情報が主流だが、その彼らの加護によって現状まで荒れ果てた大地が復興したのは事実として歴史に刻まれていた。その可能性に賭けて乃亜は各地を冒険して加護を受け戦力の上強を図ることにしたのだ。この意見に全員は賛同し、守り神をめぐる旅を開始したのだ。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「幻…いいや、狐宵よ、少し話があるのだが、いいか?」


「なんですか?天様」


一方、夜叉御殿では相変わらず修行を終えた狐宵と夜叉の天が縁側で阿修羅たちが修行をするのを眺めながら談笑を交わしていた。夜叉は阿修羅を見ながら狐宵に問いかける。


「狐宵、配下を作ってみてはどうだ?」


「配下?」


「そうだ、俺はかつて阿修羅の長を下し軍門に降らせた。今では総勢5万の阿修羅を従えている。軍の数はいわゆる戦力、災厄の力を表す総評としても過言ではないだろう。そうだな、狐宵よ、お前はかつてあの森の守り人である長耳族エルフを倒すと宣言したであろう、いっそのこと彼らを配下にしてみてはどうだ?」


その言葉に狐宵は興味津々なようでこうしてはいられないとばかりに立ち上がり、仮面を探す。


「狐宵様、どうぞ、仮面ですよ」


焔が机にあった仮面を咥えて狐宵の元へと持ってくる、狐宵は受け取り焔の頭を撫でる。


「ずるいです…私も撫でられたかったのに」


「ありがとうございます、焔。ほら、雫も持ってこようとしてくれてありがとうございます。撫でますからね」


そういい、雫の頭もなでて雫も満足気な顔をする狐宵は仮面を被り準備を整えた。


「それでは、天様、輝夜様。行ってきます!焔、雫いきますよ!」


「あぁ。武運を祈っておる。」


「ご武運を、狐宵様」



二人、それに加え阿修羅の見送りを背に「幻災 月影狐宵」が「長耳族」を配下にすべく長耳族が暮らすとされる永命の森に向かっていったのだ────────






最後まで読んでいただきありがとうございました!!

次はいつ更新するかわかりませんが、更新する際は必ずTwitterで投稿するでよろしくお願いします!!


気が向くままに!!

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