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狐が鳴く月夜に嘆くわ伝説  作者: 謎の作家
交じり行く世界歪みゆく均衡
41/53

霞を纏いし少女

夜勤週です!!

記念イラストも着々出来上がっているみたいなのでお楽しみに!!

──────目の当たりにした噂にあった黒狐の仮面をつけた少女、その存在感は絶望を覚える程のもので、声を振り絞るので精一杯だった。悪式のドンは一般男性の数倍大きく熊と同等な大きさだが、その巨体が小柄な少女を前に尻餅をついていた。

悲鳴を追い、乱入した兆光だったがその光景を目撃した一同は思わず言葉を失った。しかし、このままでは殺されてしまうと思い、乃亜が力を振りしぼり許しを請う。


「足を踏み入れた俺たちが悪かった、すぐに立ち去るから今回は見逃してくれ!!!」


単純明快な切な願いだった、その懇願に少女はドンの顔に向けていた太刀を納め


「ニンゲン…次はない」


と、その短い言葉に死の宣告を思わせるかのような意味が込められており背筋が凍る…少女の姿がしだいに霞がかかるかのように目が見えずらくなる霞がかかる少女の姿はまるで幻かのようで…


 気がつくと、「悪式」「兆光」は古の森の外で眠っていた。朝日が昇っていたはずの空には、一面の夕焼けに夕日が昇っていた。一同は目が覚めて、一旦状況整理をすることにした。


「僕らは確かに…さっきまで古の森の中に…」


「あぁ、そこの大男が圧倒されているのを見た。あいつはただ者じゃない」


「あれは…災厄…私たちが意識を失う直前、霞がかかってまるで幻を見ていたかのようだった…」


「でも、なんであっさり見逃してくれたんだろう…私殺されるかと思った」


兆光の面々は先ほど起こったはずのことをそれぞれ疑問を、感じたことを言い合い整理をした。その裏腹に悪式の面々は魂が抜けたかのような顔をしていた。呆然している悪式に瑠奈が強めに呼びかける。


「ねぇ、あなた達。何があったか聞かせなさいよ、ぼぉってしてないで」


瑠奈に声をかけられ我に返る。ドンは言葉足らずにもなりながら語りだした。


「あ、あぁ…俺たちはそこのゴンに、隠密を使わせてお前達の盗み聞きをさせて…この森に綺麗な女性がいると知った。それで、どうせ女なんだから余裕だろうって思ってこの森に足を踏みれた、そしたら…頭上から噂の声が聞こえて、辺りの見えない濃霧に囲われて…あの女が姿を現した、戦闘に入ったが全然歯が立たなかった…」


「変な気配がしたのはお前らだったのか、にしても理由が呆れたな…」


違和感の正体が判明したと同時に悪式が古の森に侵入した理由がわかり呆れたとため息をつく乃亜。ここにずっと居座っていても何も進まないので兆光一同は今後について話し合うことにした。


 一番に話し始めたのは蒼だった。


「ここに居座っていても、何の解決にならない。俺らはまずとこしえの村に戻ろう。村長が何か知ってるかもしれない。あと、ついでにこの薬草を渡しに行こう」


「そうだな、何か情報を得られるかもしれない。あの悪式らはどうする?」


「私は、冒険者協会に一旦さっき起こったことを報告を通してもらったほうがいいと思うの」


「私も…そう思う。私達だけじゃ、どうにもならないから」


兆光は、とりあえずとこしえの村に薬草を渡しにいくついでに情報を仕入れることにした。いまだに呆然としている悪式に蒼と乃亜は詰め寄り冒険者協会に行くようにと誘導した。


「おい、お前らのやったことは許されないことだ。帰って冒険者協会に報告をしてほしい。これは人類に関わる問題かもしれないんだ、頼めるな?」


「おぅ…わかった、オメェら行くぞ…」


力なく悪式は立ち上がり冒険者協会への帰路についていった、それを見送り兆光一同は今後の目標をしっかりとさせるため、とこしえの村へと戻っていくのであった──────

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

また明日も投稿するかもしれないのでよろしくお願いします!

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