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狐が鳴く月夜に嘆くわ伝説  作者: 謎の作家
交じり行く世界歪みゆく均衡
39/53

触る災厄に祟りなし

本日4日目です!!夜勤も、今日と明日で終わり!

終わりが見えてきていますが、本日も読んでいただきありがとうございます!

それでは、お楽しみください!!

───────村長の家を後にした兆光たちは冒険者協会からの依頼、そして村長からの依頼を兼ねて一同は古の森へと向かうのであった。その道中他愛のない話で弾んでいた。


「詩月さん、綺麗だったねぇー。あんなお嫁さんがいるのに暴力を振るなんてありえないわ。私が結婚して幸せにしてあげたいくらい」


「お前は女だろ、何いってんだよポンコツ瑠奈。一人だけ感情漏れ出して詩月さん困ってたぞ」


「何よポンコツって!蒼だけには言われたくないわ!」


もはや、いつものやり取りに乃亜と一華はノータッチだった。隣でやり合ってるのを横目に二人は構わず村長の言っていた「私たちだけしか知らない情報」について考えていた。


「私たちだけしか知らない情報…つまり、あのとこしえの村で起きたことだろうな…」


「うん、冒険者の中では様々な噂が出回ってるし…つまり、出回っていない情報、そしてさっきまでの話だと災厄についての情報なのかな…?」


二人が憶測をたてる中、だんだんと古の森が近づいてきた。しかし、そこには巨体な男三人の人影があった。その人影に気づき怪しいと思いつつも声をかけようとしたが、乃亜がそれを制止した。三人は同じ冒険者なのだから、一緒に依頼をこなせばいいのではないかと疑問符を浮かべる。しかし、その疑問符はすぐに晴れることとなった。

それもそのはず、その人影は悪名の名高い「悪式」だったのだから。


「おう?なんだ、お前ら。ランクは?黒曜かぁ」


チームリーダーのドンが前に出て、乃亜たちのランクを見て嘲笑うように笑みを浮かべる。170cm程ある乃亜だが、悪式の前では自分が子供かと錯覚してしまう程の体格の差があった。しかし、乃亜は気負うことなく対峙する。


 冒険者協会の決まりとして、冒険者間での乱戦、コトを交えるのは御法度として禁止されていた。そのため乃亜は馬鹿にされても剣を抜くことはなく睨みを聞かせて静観するだけだった。その様子を見たドンはつまらなさそうな表情を浮かべる。怯むことなくドンの後ろにいたゴンに質問を投げかける。


「聞きたい、お前らも薬草採取にきたのか?」


思わぬ質問に、三人はまた嘲笑を浮かべるようにゴンが返答をした。


「なんで、俺たちが草むしりなんてしないといけねぇんだよ。お前らに特別に教えてやろう。俺たちはあの森に行くんだ。災厄の森だか知らねぇが、そんなこと俺たちには関係ねぇ。お前らは仲良く草むしりでもしてなぁ」


「古の森へと入ってはダメだ!!お前らも冒険者協会に属するものだろう!最大厳守事項に載るくらいあそこは危険なんだぞ!」


乃亜の忠告を軽くあしらい、古の森へと足を歩め悪式一同は森の中へと姿を消していった。

その様子を傍観するしかなかった一同、しばらくして我に帰り他人に構わず自分たちの依頼をこなすことにした兆光


「あの人たち、大丈夫かな…?」


「知らねぇ、乃亜が忠告しても聞かなかったんだ。あいつらがどうなろうと知ったことじゃない」


「そうね。ほっとけばいいのよ。そういえば、村長さんが言ってたのは花が咲いているやつの方が効能が高いんだよね。私それ探すよ」


「あいつら、命知らずもいいところだよ、白金が古の森に入って帰らぬ人となったって歴史に残っているのに、俺たちの一個上が帰って来れるはずがない…まぁ助け求められたら行くしかねぇけどな…これは人としてだが」


兆光一同は、薬草を黙々と採取するのであった。一方、悪式は古の森の中を歩いていた。


「やっぱり、噂は噂なんですねぇ、兄貴。何にも変哲もない森ですぜ」


「ほんとだな、にしてもここに絶世の美女なんているんかよ」


「逆に不気味すぎるくらい何もないぜ」


愚痴をこぼしながら、どんどんと古の森へと足を進めていくこの後我が身に降りかかる災厄をも知らずに…

しばらく歩いただろう、周りの景色は特に変わることなく木々に囲われたまま、次第に日光が届かなくなり辺り一帯は薄暗くなってきた。そこに今まで聞こえなかった一つの音が鳴り響く。


シャラーン…シャラーン…


それは、鈴が鳴り響くような音で悪式の頭上で聞こえてくる。何事かとドンゴンガンは辺りを見回すも音のでどころがなかなかわからない、動揺隠せずいるなか続いて声が聞こえてきた。


「招かざる者…侵入すべからず…この場に仇なす者断罪したり…」


聞き覚えのあるセリフ、そうこれは冒険者の中で噂となっていた鈴の音と謎の少女の声…先ほどまで見渡せた周りはいつの間にか幻想を思わせるかのような濃霧に包まれていた…濃霧の向こうから下駄のような音が次第に近づいてきて悪式の少し離れたところで音が止まる。その正体が誰かを突き止めるために、ドンはスキル「斬撃」を飛ばす。

しかし、それは一瞬甲高い剣の振る音により斬り捨てられた。

 剣が振られたことで一部の霧が晴れ、声の正体が露わとなるその正体は…黒い狐のお面を被り、肩ほどまでの白い髪に和装を装いに腰に太刀を携えた少女だった────────


最後まで読んでいただきありがとうございました!!

ついに…再登場、月影狐宵!!

更新をお楽しみに!!

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