村長来たりし
これから、夜勤の週は毎日投稿できるように頑張っていこうと思います!!
できない日もあるかもですが、よろしくおねがいします!!
また、50話突破したら記念イラスト投稿するのでお楽しみに!
────── 一同は一服を済ませて、村長の家へと向かうこととした。
「なぁ、村長ってどこらへん何だー?だいぶ歩いた気がするんだけどなぁ」
「何言ってるのよ、蒼。まだ、5分よ。この村見た目より広いんだから」
前を歩く二人を前に、後で乃亜と一華があることを話していた。
「とこしえの村は、5つの大地の中で一番あの森と関わりがあるだろう。その村の村長ときたら色々な情報が聞けるだろう」
5つの大地。それは、「火の大地カグツチ」「水の大地イザナミ」「雷の大地ナルカミ」「武の大地ヤハタ」「生命の大地とこしえ」それぞれ、かつては今の災厄から恩恵を受けていた大地だが、今ではその歴史は何かの者手によって人々の記憶から消されており今生きている人々は誰一人知らないのが現状だった。
その中でも、「生命の大地とこしえ」は古の森の一番近くに位置していたのだ。
「そうね、でも乃亜のいうその叔母さんからの話は言わない方がいいかも」
一華は何かを悟ったように乃亜に忠告をする、その忠告に乃亜はどうしてだ?と疑問の表情を浮かべて一華をみた。
意図が伝わらなかったと一華は少しため息をつき、説明することにした。
「貴方の祖母から教えられた歴史と、このとこしえの村に伝わっている歴史が必ずしも同じとは限らないでしょ?実際私たちが知っていた歴史とも大きく違うんだから、明かしたことで何か問題になっても困るから…ね?」
「そういうことか…ありがとう一華。確かにその通りだ、まずは村長の話を聞くとしよう」
一華の助言がなければ口を滑らし有らぬ疑いをかけられるところだったと乃亜は気づき、立ち止まることができた。
そう、乃亜の知る歴史は、今この世に伝わっている歴史とは違うのだから。
そう言っているうちに、村長の家であろう立派な家が見えてきた、背の高い塀で囲われている入り口であろう門の前に槍を持ったガタイの良い門番が立っていた。門の前まで行くと、左側に立っていた男性が槍を構え話しかけてきた。
「何者だ!これより先はとこしえの村の村長の屋敷だ。怪しい者め!名乗れ!」
「わ、私たちは冒険者で!けして怪しい者ではありません、今日は村長にお話しをお伺いに参りました!」
「そうか、冒険者の方だったか。それは失礼した、村長は生憎不在でな、またの機会に来ていただきたい」
槍を向ける門番たちの前に庇ってでた蒼が堂々と言い放つ、しかし門番は村長は不在だということで兆光はどうするか悩み、探しに行くにも当てがなく門番に聞くことにした。
「なぁ、門番さん。村長はどこへでかけたかわかるか?」
「すまん、俺らにもわからんのだ。それかここで待っているといいだろう、そのうち帰ってくるはずだ。ほら、言っているうちに」
門番が後ろを指差し、蒼一同は後ろを振り返る。後から幾人かの兵士に同行された凛々しくも歳の老いた女性がこちらへと向かってきていた。兆光を見るなり、村長であろう女性がこちらへと歩み寄り尋ねてきた。
「あなたたちは?どちら様?私に何かようかねぇ」
「村長…ですか?私たちは冒険者で、少し災厄について教えていただきたいことがあって、お伺いしました!」
災厄という言葉を聞いて、村長であろう女性は一瞬険しい顔をする。その表情を察知した護衛たちは動こうとするが
女性が制止して護衛たちが困惑をした表情をするが、続いて女性が口を開いた。
「災厄について…ね、久しぶりに聞いたわ…。まぁ、いいわ。今日は若い子と話したい気分だし、上がっていきなさい。災厄について話してあげる」
女性は蒼たちを見るなり、4人の目を見て何かを納得した様子だった。その視線に4人は不思議に思いつつも女性は屋敷へ入っていき手招きをされたのでつられていくままに蒼たちは後に続き和室へと招かれた。
「お邪魔しまーす…わぁ…すごい、これが噂の和室ねぇ…畳のいい香り」
「俺の家はこの造りが一般的だったけどな」
「すごい…圧倒感」
「ふむ…どんな話を聞けるのか楽しみだな…そういえば、な、なぁ村長。どうして、俺らの目を見てたんだ?」
村長の家に招かれる面々は各々の反応をする兆光たちに村長は反応を楽しむように嬉しそうにしていた。そんな中、乃亜だけ村長に対し一つの質問を投げかける。それは「なぜ目をじっと見ていたのか」と。
その質問に対し村長は次の言葉を口にした。
「目の色で貴方たちの出身がわかるのよ。それが私が貴方たちを特別に招いた理由よ」
当たり前かのように村長が言い放った言葉、その言葉に蒼たちは疑問を浮かべた顔をした────
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
またの更新をお楽しみに!