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狐が鳴く月夜に嘆くわ伝説  作者: 謎の作家
森の門番への道 〜災い〜
17/53

己の太刀として

今回は、狐宵会議です!!

─────「幻渡り」の修行を終え、寝てしまった狐宵と護衛の焔と雫を背にのせいつもの住処に戻った古の狐は自分の寝床に狐宵たちを寝かせ、古の天狗の元に行き月夜に照らせれながら娘について語り明かす。


「遠隔疎通、水竜幻歩、幻渡り。三つの幻術を習得したか。水竜幻歩、幻渡りに関しては予想外な結果だな…。どうだ、お前から見ての娘は」


「そうね、どれも予想外で驚いたとしか言えないわ。遠隔疎通は置いて水竜幻歩については、私達より前の時代に生きていた「水神竜リバイアサン」との命約、生きているだけでも驚きなのに、まさか狐宵に託すとはね…おかげで暴走し出したら、私たちが本気で戦い止めれるかどうか怪しいくなってしまったわ。次に幻渡り、あの完成度は異常よ。数を重ねたとはいえ、あの背後を取られた時、千里眼を酷使したのに見破れなかった。背筋が凍りつくかと思ったわ」


「これはもう、五代災厄に入るかもしれないな…「炎災のイフリート」「水災のリバイアサン」「雷災の麒麟」「夜叉」「永劫の不死鳥」…それに加えて「幻災の狐宵」か、ふん…冗談はさておき、暴走されては手に負えないだろうな、だが、半狐の幻術を使った時に暴走する恐れがあったが何事もなかったからな。まぁ、様子見だ」


二人は、これまでの修行の中で起こった事柄のすり合わせを行った。水災との命約、幻渡りでの出来事。その結果は予想の遥か上をいくようなことばかりで、異常な力を持ってしまった狐宵の暴走を第一に恐れた二人は以後警戒をすることにした。そして、今後の話をすることにした。


「今後はどうするのかしら、あのこは人知れず幻術を扱えるようになっているけれど、持ち武器はあった方がいいわよね」


「そうだな、ならこれがいいだろう。あの子を見た時に、配下に作らせた太刀だ」


そういい、持ち手の先に鈴が二個がつき持ち手は紫と黒が織り混じった物、刀身は漆黒で鞘には楓の紋様が刻まれていた。今の狐宵の身体には少し大きかったが、修練の中で手慣れてもらうことにした。


「太刀ね…ということは、剣術かしら。これはだいぶ時間がかかりそうね。にしても、少し大きいんじゃないかしら」


「それは修練の中で振っていたら、何れ手足のように使えるようになるはずだ。剣術は奥深きもの…暫くは修練だな。剣術を習得した後、実践に移すとしよう」


「そうね、今日はこのくらいとしましょう」


夜が更け始めた頃、狐宵についての会話が終わり解散した。


────日が上り、日光が狐宵たちの顔を照らす。


「んん…私は…寝てしまっていたのですね、いつの間にか…」


日光に照らされ眩しくて目を覚ました狐宵、古の狐もその声に目覚め娘たちに呼びかける。


「おはよう、狐宵、焔、雫。そういえば狐宵、あなたに贈り物があるわよ、あの天狗から受け取りなさい」


「はい!何でしょう…?」


言われるがままに、狐宵は師匠の元へ歩む。


「狐宵よ、起きたか。今回はこれをお前に渡そうと思う。これだ、太刀だ」


「これが…私の太刀ですか?いいのですか、こんないいものをもらって」


自分の武器をもらって、嬉しそうな狐宵を微笑ましく天狗は見守る。そして、本題を天狗は告げる。


「これから、狐宵にはその太刀を手足のように使いこなすまで修練をしてもらう。長年の修行になるが耐えてもらうぞ」


率直な言葉に、狐宵は一瞬動揺しつつも、剣術の鍛錬をすることを決意し、力強く頷いた────

最後まで読んでいただきありがとうございました!


またの更新をお楽しみに!

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