幻は気配を欺き
本日は、休みが取れたので投稿します!!
投稿不安定なので、投稿できたりできなかったりですがご了承ください。
いいね、ブックマーク、感想をぜひよろしくお願いします!
────海神竜リバイアサンと命約を交わし、水面幻歩改め「水竜幻歩」を習得した狐宵。
古の時代より前の時代に生きていたとされている五代災厄の一つ「海神竜リバイアサン」と命約を交わすことは歴史を動かすことも同然だった。予想外の事態に大天狗は一旦本拠地に戻り狐宵の安否を確認することにした。
狐宵を連れ、本拠地に戻った大天狗一同は
「狐宵、体の方に異常はあるか?精神に異常はないか」
「これといって異常はないです、それより自分の力がはっきりとわかるようになった気がします。うちに秘めていた力がうまく使えるようになって、体が楽になった気がします」
「想像が創造となり、加護が使えるようになったというのか…。我らより前の時代に生きていたとされる五代災厄の一つ、水災「海神竜リバイアサン」それは、姿を現すだけで津波が起こり辺り一体の大地を呑み込みこまんとされる者…その者は遥か昔に滅びたとされているのだが…まさか生きていたとはな。しかし見る限りあまり生命力は感じられなかった、そこに狐宵が現れお前の力を認め宿り己の願いを託した…か、何は他の災厄とも命約を交わすことになるかもしれない…全く、先が読めない弟子よ」
「何はともあれ、無事ならよかったじゃない。解き放っている気配は異常だけど、これは気配を消す修練も必要ね。門番として気配ダダ漏れじゃ成り立たないからね」
五代災厄の内の一つ、「水災」について一連話し、付け足しで古の狐が狐宵の気配を指摘する。加護を受けたことによって、気配が以前と比べて増幅し辺りに放っていてしまっていた。これでは第一の目標、古の森の統制が支障がでてしまうのは不都合になる。そのため、気配を消す修練も同時進行することになった。
「さて、次の修行に移ろう。場所は霧の森だ。これは古の狐の縄張りだ、年中霧が晴れることのない森、気配を消す修行にも良い、本題は「幻渡り」だ。幻渡りそれは、俊敏かつ一刻を有する動体視力、回避能力、状況判断が必要とされる。つまりは、素早く悟られず場所を一瞬のうちに移動する。しかし、幻渡りは元に居た位置に気配を残しながら自分は別の場所に移すことができる。では、我は先に行っている」
次の修練「幻渡り」をするために古の天狗は颯爽と飛び立ち姿が遠のく。狐宵はその姿の後を疾風の如く地を蹴り追いかける。その後ろを古の狐と焔、雫が追いかける。暫く、森を駆け抜け霧が年中晴れることのない霧の領域に到着した。そこには堂々と仁王立ちした古の天狗がたっていた。
「来たか、流石に早いな。では早速本題だ、まずは見ていると言い」
そういい、古の天狗は高い木々に入り込み音速をも越える速さで木々を次々と移動していく…かのように思われた、しかし木々を移動したはずの場所に、天狗の気配がある。その気配はとどまるそれが続き天狗の気配は増え続け本来の師匠がどこにいるのか見失ってしまった。
「ここだ、狐宵よ」
師匠の姿を追っている合間に、いつの間にか師匠は狐宵の背後を取っていた。本体を認識した瞬間、今まであった気配が一瞬で消える。背後を取られた狐宵はヒヤっとする。
「木々などの障害物を高速で移動するだけではなく、相手を撹乱させ背後をとり戦闘を優勢に持ち込む術だ。これは遠隔疎通と同様、基本となる。修行の協力者として古の狐としよう。古の狐を見事欺き背後を取れたら合格としよう」
狐の目は「千里眼」を持っており、当然、狐宵と親子関係を持っているため千里眼の対象となる。相手の視覚を共有するため、しっかりと幻渡りを使いこなせなければ千里眼を使われ居場所がバレてしまうのだ。
「狐宵、私はいくらでも付き合うわよ。焦らずゆっくりとね。そうそう、焔に雫を調べたんだけど狐宵の習得した幻術を同時に使えるようだわ。つまり、狐宵が修行を詰むほど二匹も強くなれるというわけね」
母親の呼びかけに頷いて応じる、そして黒狐との繋がりを説明され狐宵はより修練に励もうと思った。それから、木々に囲まれた中心に立ち深呼吸をする。毎度修練を行う前に狐宵は深呼吸することで精神を整える。風が吹き木々が揺れる、髪はなびき、今3つ目の修行が始まろうとしていた────
最後まで読んでいただきありがとうございました。
幻渡り編続くので、また更新をお楽しみに!