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二十五話



 数年後。


 高校を卒業した俺は人生観を改めることなく、自らの道を進んでいる。


 明るくてうるさかったクラスメート達はそれぞれの大学へと進学し、俺と沙希も地元の大学に入学した。


 マンションに引っ越すなど環境の変化はあったものの、俺自身は変わらずにモニターへ齧りついている日々を送っている。


 現在の俺はプロゲーマーとして活動しており、弱小チームに席を置いていた。リーグ戦で猛者達と競い合い、オフシーズンには必ずプレイ動画を配信したりとチームとしてのノルマはキツい。


 だが、遣り甲斐はあった。


 リスタートというプレイヤーネームで活動し、動画配信者として登録数も徐々に増えている。


 そのおかげもあってVtuberの大会にも呼ばれるようになり、今回はチームに所属している者30名とVtuber30名が組んで競う大会に参加することになった。


 日本や海外で活躍するプロが相方のVtuberを選び、二人一組のデュオ形式で行う大会。


 俺はその仕事を受けた際、配信で声を乗せないことを条件に受けることにして、相方も真っ先に決めた。


 画面に映ったプレイヤーネームは何度も見たことがある。


 俺のアカウントであるリスタートという名前。その下にはツムギという名前があった。


 自室のマンションの一室で俺が横を向けばツムギ視点のモニターもある。


 ゲーミングチェアに座っている彼女は高校のときと見た目が様変わりしていた。ド派手なギャル風のメイクは鳴りを潜め、落ち着いた雰囲気を醸し出している。


 長年の付き合いと言ってもいいぐらい一緒に居る彼女へ、俺は確認の意味合いも込めて声をかけた。


「ここに降りるけど、いいよな?」


 ピンを指したところは激戦区。海外のプロ達がこぞって降りてくる場所だ。少なくとも五チームは降りてくる。


 だが、ここに降りても今の俺達ならやれるだろうと判断している。勝てればキルポイントも取りつつ、物資も多い。


 俺達の実力であれば、最善だと思っている。


「うん。絶対に勝つよ」


 横に居る女性が力強く頷いたのを見、ジャンプマスターの俺は航空機から飛び出す。


「1位取るぞ」


「もちろん!」


 キーボードを叩き、装備キーを連打して落ちている物資を掻き集めていく。二人の軽快な音を鳴らす左手には同じ指輪が填められていた。

打ち切り完結。

カクヨムで書いていたやつで、あっちでも予防線を張りましたが、著作権に触れてるのか不明なため、ここで終わります。

やってる方なら分かるレベルのボカし方で書きましたが、某ゲームを出してアウトなのか調べてみても分からなかったです。

運営に怒られたら速やかに消します。


2023。

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― 新着の感想 ―
[一言] 自分はFPSはほぼやってないから元ゲーが何か知らないけど良いんじゃないかと思います。
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