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プロローグⅠ

                         【~プロローグ~】



[--少し未来の異世界--]



-----------内乱が続く群雄割拠の中、辺境の地にある村から武勇をあげた者たちがいた-------------

 



 彼らは一人一人が鬼神のような強さを見せ、多くの敵を両断し続けた。

 周囲の国では自国の兵士がこれほどまでに簡単に屠られていくことに恐れを抱き、その村をこう呼ぶようになった。

 英雄級の戦士が村を作り、もののふが集う村。1つの村でも1つの国家に値するという自戒の念を込めて、





----------「武士もののふ村」と-----------






 周辺国家からこれほどまでに恐れを抱かれるようになった「武士もののふ村」は、約100人程度の村人で構成されている。

 「武士もののふ村」は周辺の国家や村からすると珍しい人間種と亜人種の混合国家だ。珍しいといっても国家単位で各種族で共同国家を形成している国もあるので、混合村ということだけでは貴重という訳でもない。





 村の構成としては、{亜人種}として

 ~ゴブリンが15人にオーガが7人、リザードマンが13人だ。


 次に{人間種}として

 ~半魚人が10人にエルフが25人、人間が30人だ。





 周辺にある混合国家でも亜人種(特にゴブリンやオーガ)と人間種が共同生活をしている国家はほとんど皆無だ。

 その理由として、亜人種と人間種の食生活の違いやモラル、理性の違いという点が挙げられる。

 一般的にオーガは人を含めた人間種と一部人型の亜人種を食材としてしか見ていない。その時点で人間種とは、相容れることができないだろう。元々、オーガは森や丘などに生息しており、知能は低いものの優れた身体能力やパワーで生きている種族だ。同様な種族や共生ができるゴブリンとしか本来生活ができない。

 ゴブリンにおいては、知恵が回るが基本サイコパスな考えしか持っていない。人間を玩具としか思っていないし、他者を尊重するといったことや他者を思いやることがない。すべては自分のためにしかないのだ。




 ゴブリンやオーガといった亜人種が目立つが他の種族だって人間とは違う。だから共同国家を形成する国は少ないのだ。

        

   


 -----単一種族での国家を形成するメリットはトラブルの少なさだ。人間だけであれば、起こる問題なんて想像の域を超えるものなんてほとんどないだろう。大きなトラブルとしても強盗や殺人がたまに起きるくらいだ。人間は血族を大切にする。そのため自分のためだけには動かないし、残された家族のことも考える。だから発展もしてきたし繁栄もしている。



 複数種族では、人間の想像を超えることが多い。

 いや、むしろ人間の想像を超えないトラブルの方が珍しいのだ。




 ここ最近巷を騒がしたトラブルとして、


 ・ゴブリンが他のゴブリンの家族の皮をはいで鳥に被せて遊んでいた。 とか

 ・リザードマンが半魚人に鮭を産ませようとして監禁して養殖を試みた。とか 


 亜人種からしたらこれが日常なのだ。窃盗や強姦なんて問題にすらならない。


 人間種が共同国家を形成したがらない理由は簡単なのだ。

   ---種の存続が危ぶまれるから---



 その一方で共同国家を形成している国があるのも事実だ。

 単なる趣味で共同国家は形成されないだろう。共同国家には共同国家のメリットがあるのだ。


 大きな損失を勘案しても採用される共同国家。そのメリットは実に簡単なのだ。

   ---亜人種の異能や強大な力を活用できるから---

 それだけだ。


 急激な国土拡大を目指す強欲な王には共同国家は「禁断の果実」に見えるのだろう。これまでに存続することができた。共同国家が無いのだが、自分なら大丈夫と鉄骨渡りをしてしまうのだ。  





 そのため「武士もののふ村」は異質であり、羨望と疑念な眼差しを集める。

   ----本来、人間種と生活を共にすることができないはずの亜人種と完璧に協調しあえている混合村なのだから。

          



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