第十四話 ドキッ❤筋肉だらけのボディビル大会~それただのボディビル~
5000pvありがとうございます!と言おうと思ってpv確認したら7000pv突破。ブックマークも伸びに伸びて大変ありがたいです。頑張って毎日更新します…。
「いきなり実践訓練か…」
「まあ何事も経験だよ。このゲームで現在進行形、そこそこ最強の私たちと最初から戦って、これを当たり前にしておけば後々楽だよ?」
「リアルで『ふっ、この程度か?止まって見えるぜ』ができるでござるよ」
「他にも『これが全力か?トロすぎて眠くなるぜ…ふぁ~』もできるよ」
「『筋力値たったの5か…ゴミめ…』もできますよ」
各々、決めポーズを取る。
全蔵はドヤ顔で命のポーズを取っているが、顔が半分以上隠れているので、ひたすらにダサい。
オーカは台詞に合わせて欠伸をしながら流し目でこちらをチラチラと見てくる。
ディフィはメガネをクイッとあげる動作をするが、メガネを掛けていない。
ディフィの決めポーズはあの一種類しかないのだろうか。
「PvPって相手を貶さいとやっていけないのか?」
「「「うん」」」
即答かよ…。
「いやいや、結構大事だよ?PvPには三種類あって、まず街の外、フィールドでPKに襲われる時、まあうちは名前と顔が売れてるから余っ程襲われないけど、残りの二種類はよくあるだから…あー、あとござるよろ」
「残りの二種類はプレイヤー同士の決闘、イベントやクエストなどによる敵NPCとの殺し合いでござるな。この二つは、結構な頻度で行われてるでござる。この二つに共通するのは対話が可能なことでござる、はい次ディフィ殿」
「任されました。決闘はまだいいですが、イベントやクエストによる敵NPCとの戦闘は厄介です。この世界がゲームであると同時にもう一つの世界の為、クエストによっては定義されてない時間制限があります。例えば山賊に襲われた村を救うというクエストは、村が壊滅したら終わりです。それが一日なのか、二日なのか、そこは分かりませんが…はい、オーカさん」
「あー、つまりね、勝たないと詰むクエストが時折あるのよ。一回だけ、ディフィが言ったクエストを放置したプレイヤーがいてね、リアルの方でゴタゴタがあったから責めるに責めれないんだけど、男NPCは皆殺し。女子供のNPCは売られるか、山賊の住処に連れていかれて、村に残ったのは惨殺死体と、血の川。年齢制限解除してる人にとっては地獄絵図だったみたいだよ」
酷いな…。
例えば、俺みたいに現実世界で自由に動き回れない人はこの世界に沢山いる。
事故による怪我、生まれつきハンデを持っている人、持病を抱えている人。
そんな人達にVRは夢と自由を与えてくれる。俺はVRについてよく知らないが、目が見えない人がこの大きな世界を見ることも可能かもしれない。
ササキさんみたいな御年寄も、小さな子供も、性別人種関係なく、色々な人と触れ合える。
そんな側面ばかりを考えていた。
だけど、現実世界に近いということは、俺の考えた面ばかりじゃない。表があれば当然裏がある。
NPC、現実世界の人じゃないとはいえ、それは余りに胸くそ悪い。
多分、俺が気づいていない色々な裏が存在するだろう。
「そこで、少しでも勝率を上げる必要がある。対話が出来れば説得もできれば、相手の情報を引き出せるし、煽って相手がノればラッキー、相手のリズムを乱すことが出来る」
「あまり気負って考える事でもござらんが、拙者たちもあまりいい気持ちはしないでござる。先日、NPCが対立して紛争を行っているエリアが見つかったという話もあるでござる」
「この世界では銃刀法違反なんてルールはないです。むしろ、皆が自衛のために刃物を持ち、簡単に人を殺す力を持ちます。だからこそ、命が失われるケースが多い」
「まあ、滅多に無いけど、備えあれば憂いなし。ある程度の煽りはオーキ兄も覚えておいてね」
恐らくだが、オーカ達も気を使っていたんだろう。
このゲームは凄くいい。変な人も沢山いるが、いい人も多い。
怪我を気にせず動き回ったり、新しい発見も多い。
ここが野球の代わりになるかはまだ分からないが、多分もしここが野球の代わりになったとして、今回教えて貰ったことを後から教えて貰っていたら…多分俺は辞めるに辞められず、ずるずると精神的に参っていっただろう。
俺はまだこういったゲームの引き際を知らない。今でも少し、会ったことも無いNPCに、見たことも無い光景に、呑まれている。
俺の性格を俺が思っていたよりも桜華は知っていた。
楽しいことと、辛いこと、この二つを見せて桜華はこう言っているんだ。
「今なら辞めても何も言わなよ」と。
……。
「うん、気に止めておくよ。じゃあ、実践訓練よろしく頼む」
「…いいの?」
「うん、せっかく妹が誘ってくれたゲームなんだ、まだまだ俺に色々と見せたいものがあるんだろ?」
「う、うん!コロンビアにある世界一美しい川、キャノ・クリスタレスを元にした七色の滝があってね、凄く綺麗なんだよ!あっ、あと、滅茶苦茶変な声で『ぐべぇっ!』って鳴くキリンとか、金ピカの鍾乳洞とか、沈む太陽と昇る月が重なる『日の月』ってのが凄く綺麗でね、ちょー感動するの!」
俺の答えに不安そうに俺を見上げるオーカに、俺は頭をわしゃわしゃと撫でながら笑顔を向ける。
すると、オーカの暗かった顔がぱぁっと明るくなり、口早にこのゲームの良さを語ってくれる。
「改めてよろしくでござる、オーキ殿」
「ああ、色々教えてくれ」
全蔵もほっとした表情で手を差し出してくるので、握り返して応える。
「このゲーム、鍛えればステータスに見えないSTRボーナスがあるので一緒に鍛えましょう。それと、正式に友人として貴方の大胸筋に天月駆橋天仙大名響香の名前を上げます」
「遠慮します」
「では、若朔散吹雪羽織舞を」
「名前の問題じゃないです」
続いて手を差し出すディフィに、笑顔でNoを突きつける。
「よしっ、正式にオーキ兄がパテメンになった所でミサキさんに連絡ー!」
「宴会でござるな!今日はパーッと盛り上がるでござるよ!!」
「宴ですか…筋肉神へ捧げる筋舞が捗りますね」
全蔵達も今日、俺がゲームを続ける意思があるのかを決めると聞いていたのは何となく察しがついたがか、まさかミサキさんまで…。いやまぁ、あの人が一番上だし、知ってて当然か。
「あれ、PvPは?」
「そんなのあとあと!オーキ兄、速く食堂いこっ、皆待ってるから!」
「え、え?いや、」
「いやー、オーキ殿が続けると決めてくれなかったらお通夜になるところでござったから安心でござる。にんにん」
「え、本当にすぐなの!?みんなっていつから?」
「私特性のプロテイン焼きそばをご馳走しますよ」
「あ、いいです」
「クレアやマーサ達が色々と根回ししてくれてたんだから!あ、オーキ兄、お酒はだめだよ」
「ちょっ、押すなって、」
「ママも喜ぶでござるなぁ~、夕食時、いつも兄者と呼んでくれるのに急に「全蔵さん」なんて他人を見る目で呼ばれるから困っていたんでござるよ」
「いや、それ、絶縁されて…」
「ではプロテインスパゲティで」
「断固拒否します」
全蔵とディフィに両手を捕まれ、オーキに背中を押されて商会の建物の中へ連行される。
あれ、今日は戦闘じゃ?戦うんじゃないの?
「これではタイトル詐欺になってしまうので急遽タイトル変更『オーキの決断、決めろダンクシュート!!』でござる!」
「誰に話してるんだ?ていうか何でダンクシュート!?」
「妖精さんに話しかけているでござる。ダンクシュートは、ノリと勢いでござる。正直、オーバーヘッドキックでも可」
「え、全蔵って妖精と会話できるのか?」
「忍者でござるからな」
「忍者すげー!」
「前から思ってたけど、オーキ兄って忍者に対して純粋すぎない?」
そしてド派手な俺の歓迎パーティーが開催された。
《後書きのコーナー》
[今話の感想]
オーカ「いやぁ、良かったよ、オーキ兄が続けてくれる気になって」
オーキ「いや、うん、実は100万越える機体貰って断るに断れなかった」
オーカ「うえっ!?」
オーキ「冗談だ。大切に使わせてもらうよ。それにしてもよくそんなお金あったな。俺、香織から値段聞いて怖かったぞ」
オーカ「あぁ、あれパパがなんかのビンゴ大会で当てた奴だから私お金出してないよ。私、同じやつ子役時代のお金で買って持ってるし」
オーキ「お礼のメール入れておくか…」
[質問コーナー]
全蔵「ハロー、エブリワン。生国はイギリス。姓は服部、名は全蔵。イギリス人の母と、ドイツ人の父に育てられ、なんだかんだ日本人の血が四分の一しか入っていません、生粋の純血忍者、拙者でござるよ!!今回も感想ではなく、Twitterで知り合いから質問があったのでお答えするでござる。え?何故拙者かって?そりゃあ、拙者が忍者だからでござるよ」
※オーキとオーカに関する質問だからです※
全蔵「質問は桜華はブラコンですか?という質問でござる。両親の不在が多く、小さい頃から子役として活躍していた桜華殿の親代わりは桜樹殿でござったそうで、桜樹殿も昔から責任感が強く、大人びていたので桜華殿が甘えたり、怒られたり、褒められたりする相手はいつも桜樹殿でござったそうな。ということで、桜華殿の隠せぬ桜樹殿へのデレデレはそういった経緯から来るもので異性への好意ではござらん。ブラコンであることは確かでござるなぁ。」
全蔵「つまり結論から行くと桜華殿は『無自覚ブラコン』、桜樹殿は『お父さん』でござる。では長居も申し訳ないので拙者はドロンさせていただくでござる!では、さらば!」
[オタク化計画・アニメを見よう]
オーカ「質問コーナーが変なござるに圧迫された為、今回もお休み」
オーキ「というかよくよく考えたらまだ現実時間的に二日終わってないのに気がついて、本編に絡めにくいのでストップしたというわけです」
オーカ「物語が進めば、再開…!」
[次回予告]
オーカ「文字数半端無いのでさくっと行こう!次回、『乾杯の音頭はちょいスベリくらいが丁度ええねん』ですっ!」
オーキ「え、歓迎回ってあの最後の一言で終わりじゃないの!?」
オーカ「がっつりやります」
オーキ「戦闘してねぇぇ、物語進まねぇぇ」
オーカ「次回はタイトル詐欺にならないよう、頑張って宴会しよう!」




