サヨナラを言った銀の龍
あまりにも突然の事だった。
龍が言った言葉に氷りつく。「この関係はね、共依存というんだよ。」「君はAC、つまりアダルトチルドレンなんだよ。」
とっさに心が叫ぶように答えた。「わたしは病気なんかじゃない‼」
それに、、、。
言葉にならない叫びを飲み込んだ。
これは、愛だ。
この関係は、愛以外の何ものでもないよ。
沢山、たくさん話してきた全部を、共依存なんて言葉に変えた、龍のその神経がわからなくなる。
嘘でしょ?
これも、あれも嘘でしょ?
そんな言葉も飲み込んだ。
大好きも愛してるの言葉も何回も飲み込んできたのに。友達という「くくり」の中ならば、ずっと一緒にいられるはずなのに。
龍がいう。
「君は、目の前の人間を好きにならなければいけない。さようなら。」
海はね、その年、すごく大変な運命に乱された生活を送っていた。支えは、優しい龍。
そんな苦しい現実を少し休みたかった海は、、海と空が繋がる世界を学校をさぼり、見に行った。
いつも味方の龍が言う。
「何してるの?君は、馬鹿なの?学校さぼったらダメでしょ?」
そんな日もあるよね?そう言ってほしかった。
「近くに居ない人に、そんな事言われたくない。」と答え、投げ捨てる。
サヨナラ。
サヨナラって、私は、病気なんかじゃない。
君とは、嵐も一緒に乗り越えて、一緒にお互いを助けるように生きていこうねって約束したのに。
サヨナラって言った。
そんな言葉だけで充分だった。
ただ、君は、幸せでいてほしい。
幸せになってほしい。
だから、君とサヨナラをした。