第六章 -幕間
「ガーディアンズ内の相克で勝利したとして、相手を食べない、てのも有りなんだな?」
『当然だ。そうでなければ、吾は不純物を取り込み続け、十全を保てない。条件次第で可能となる。戦略の一つとして認められている』
「条件、てのは?」
『判定での勝ち負けとなった場合は、喰らう事が出来ない。敗者は勝者の傘下に入り、従属する』
「判定勝ち、か……」
『本来、相克は時間無制限で行われるべきだ。そうでなければ、短期決戦に特化した個体が極端に有利となる。それは“ただ一つ”を目指すには余りに不純な要素だ』
「……ふむ」
『だが、しょせんガーディアン・システムは賢者ならぬ人の創りし仕組みでしかない。結界の維持は、時間にも強く制限を受ける。従って、時間切れで勝負がつかない場合は……』
「判定負けは負けとして、ずっと先に再戦の可能性を残す、訳か」
『――そうだ』
「その場合、命令系統ってのはどーなるんだ?」
『勝者たる契約者が、敗者である契約者を支配する。その敗者たる契約者が、敗者である石板を使役する構図になる』
「分かった。なら、俺たちが目指すのは……」
『――判定勝ちだ。生かさず、殺さず、時間切れを待てば良い』
「わかった。もう一つ、ガーディアン・システムが構築する結界の中では、石板同士の相克が成立する、それならば」
『――?、なんだ?』
「その戦いに於いて、契約者の扱いはどうなる?」
『契約者も戦いに参加する。契約者が死ねば、判定負けだ』
「……それは、逆だな。お前はずっと、勝つのも負けるのも面倒で、自分の契約者を殺し判定負けをしていたんだろう?それでお前は十全を保ち、次の相克までラクが出来る」
『……なれば、どうする?』
「どうもこうもない。俺はお前と契約した」
『そうだ。せいぜい生き残るがいい、向日比古』
「そのつもりだ。ンで、だ。お前ら石板は、対戦相手の契約者に直接攻撃できるのか?」
『出来る』
「で、殺せば判定勝ちか」
『――そうだ』




