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王道異世界トリップものが書きたかったのにはじめから間違えました。解せぬ。

※さっそくこの話(プロローグ兼第一話)のタイトルを変更しました。

――つまり、ふと気づけば私は3年もの間ここでスカタリネと過ごしていたのです。


え?意味がわからない?…確かに、それだけだとどういうことか理解できませんよね。少なくとも私は理解できません。…で す よ ね!普通は無理ですよね!…うん、はい、わかってはいるんですけど…説明すると長くなるからなぁ…いてっ


「ちょっと、シィバ」

「な、なに?叩かなくてもいいじゃない」

「なに?じゃないわよ貴女…。叩かなくちゃそのままぼーっとしていたでしょう?…わかってるの?そこにたっているのはヒトのなかでも偉い立場よ」

「わかってる」

「なら、きちんと話しなさい。貴女、変な疑いかけられてるわよ」

「え」

「え、じゃないの。少し考えればわかるでしょうに…」

「…考えた!けどわからない!」

「貴女私を馬鹿にしてるの」

「してないよ!スカタリネ酷ッ痛ッ」



***


「なんだアレは」


俺は自身の眼を疑った。

この国の王となるべく3年もの間辺境にて心身ともに強固なものとし、漸く帰還できたと、とうとう聖スカタリネ様と対面できると意気も揚々と神殿に足を運べば。

我が国の象徴であると同時に神にも等しい存在である聖スカタリネ様…に黒く汚れた辛うじてヒト型とわかるモノが図々しくも寄り添っているのだ。


「聖スカタリネ様の神殿に住み着いている精霊と思わしきモノです」

「…なんだと」


尋ねたつもりはなかった先の呟きに、神殿長から答が返ってきた。が信じられん。

あんな、20タヤルにも満たない小さきモノが精霊だと?

だがまことに信じられんことにスカタリネ様はその御心を許しておられる様子。

それは普段我らにみせては下さらない微笑みをみせていたことからもうかがえよう。しかし、だ。

「神殿長」

「なんでございましょう」

「スカタリネ様への語りかけを許可する。アレについてお聞きしろ」

「御意」

あんな薄汚れたモノがスカタリネ様の御傍にいるなど許されぬこと。例えスカタリネ様が許されたとしてもこの国ひいては俺が許さない。なんとかして離さなければ。


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