第18回 私
私はゆっくりと歩いていた。
行く先は決まっている。
進む先は決まっている。
できることなら行きたくない学校へと向かっていった。
また皆のいじめの対象にされるのが嫌でたまらなかった。
途中オカダ先生の家を通り過ぎる。
丁度、家を出て行こうとしてるところだった。
いつも仲の良い家族。
小さい女の子と美人の奥さん。
オカダ先生は幸せそうな顔してる。
羨ましい。
その幸せが少しでも私にあれば。
学校でのオカダ先生の評判は悪くない。
生徒のことを優先に考える良い先生と知られている。
確かにそうだ。
確かに「皆」にはそうだ。
でも私と目が合うとオカダは何も言わず無視する。
それもそのはずだ。
私の身体をキズモノのしたのはオカダ本人だ。
自分から襲ってきていて。
自分が勝手に私を欲しがって。
自分が勝手に起こした行動なのに。
何故私を無視するのか。
私が悪いのか。
私が何をした。
私が誰かに喋ったか?
何も私から誘っていない。
初めはオカダからの行動なんだ。
たまたま二人きりになった時があった。
遅い時間。
いじめに遭っていた私の相談に乗ってくれていたのだ。
その時は。
その時までは。
生徒のこと考えてくれる先生だと思っていた。
でも、目の色が変わったオカダは突然私に襲い掛かった。
それから何度も私は犯された。
何度も。
何度も。
ことあるごとに相談に乗るフリをして。
遅い時間まで残されて。
何度も。
何度も。
逆らうことはできなかった。
そんな屈辱が何日か続いた時。
教室でいつもように無理矢理犯されているのを同じ教師のタキガワ先生に見られた。
つづく。