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闇の端を歩くもの  作者: 凡 飛鳥
異世界:序
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勇者の力

「魔王狩り、やってやるよ」

「そうですか、ならば、姫様、お二人をあの空間に」

「ええ、そうでしたね」

「あの空間?」

テンプレだと、確実に異空間の中に色々あってそれを付けると、覚醒するとかなんとか。

案内されると、空間に穴が開く、そして。

「この空間から好きな物を一つ選んで付けてください」

見事にテンプレでした。

「うおおおおおスゲーお宝、どれくらいするんだろうなーー」

「残念だが光一、持っていけるのは一つだ、あと金の話やめろ」

「そうか…一つなのか、しょうがないなぁ」

「さて、適当に漁るか」

「零下の趣味っておかしいから変なものにならないことをいわギャフレッ!」

零下の強力な飛び膝蹴りを顔面にお見舞いされた光一は言葉が変になってしまった。

「さて、良いのあるかなっと」

何事もないように漁る零下、光一はまだ倒れている。

「痛いな、お前の飛び膝蹴りはいつも痛いぞ」

「知るか、ん?」

「なんだ?お前のお眼鏡にかなう物でもあったか?」

「…あった」

「何…だと…?」

零下は漁りまくってついに取り出したそのアイテムは、黒い腕輪でした。

「そんな地味なのでいいの?」

「これでいい、いや、これがいい」

「ふーん、じゃあ俺は良いのを選ぶかな。」

光一の声を無視して零下は腕輪をはめる。

その瞬間、黒い光が輝き、零下を飲み込んだ、何が起きた、思うと。

「お前は…あの時の」

目の前には、意識の狭間で見た、妖艶な美女が、小さな空間の端にもたれていた。

「ふう、あれを選んでもらえてよかったの、もしこの腕輪を選ばなかったら、この狭い空間で独りだったぞえ?」

「知るかそんなもの、で、ここはどこだ?」

「お主の意志の空間の小部屋、というところかの」

「俺の意志は家にでもなってんのか、大体なんで俺の意志の中に他の奴がいるんだよ」

「それは我が主だからじゃ」

その言葉は、零下の耳に入ってから頭に届くまで、タイムラグが発生した。

「はい?」

「主は我じゃ」

「えええええっ!?」

「ん?わかっていたのではないのか?」

「いや、わかってはいたんだがな、こうも当たるとは、ところでお前、名は?」

「……名は、無い」

「だろうな」

「人の用に、名が欲しかった、それは、かなわぬ願いじゃがな」

「なら、俺がお前の名を、つけてやるよ」

「ぬ?できるのか?」

「お前馬鹿か?人じゃないんじゃない、俺はお前、つまり、俺の人格(もう一人の俺)だろう?つける権利はあるだろう」

「それもそうじゃな、では、どんな名なのだ?」

「ウィザレヌク・シャルロットでどうだ?」

「シャルロットか、家名までもらえるとはな、いい名だ」

その瞬間、空間は光り、壁はなくなって、時の止まった夕焼けの公園へと変わった。

「どうやら、名を与えたことで、俺もお前も強くなったようだな」

「そうじゃの、では腕輪の憑依から離れるか」

「好きにしろ、俺の力の媒体にでもするんだろう?」

「ちがうの」

「アクセサリーにしろという事か?」

「そういうことになるのう、まあ目立たぬからいいじゃろう」

「そうだな、じゃあ、元の意識に戻ってもいいか?」

「うむ、わかったぞえ」

そして意識はまた戻る―――――――――――――――――

シャルと零下が再開、力を手に入れました、媒体ではないと言いましたが、零下の体自体が媒体です、難しいですが、零下が生きている限り零下は格段に強くなります、なんてチート。

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