運命(さだめ)の選択を
なんかエヴァっぽいのは気にしないで下さい
後短いです
黒い、言えることは上から下も黒い。
いや、上がどこか、下が何処かなんてわからない、只辺り一面が『黒』何処までも広く、どこまでも狭い。
どこからが自分かわからず、どこまでが自分なのかもわからない、しかし嫌なほどに心地が良い、全ての始まり、終わりの始まり、そして生き物の終焉と、再構成される世界。
「ここは良いかい?どこまでも終わらない闇と、どこまでも小さい心に、君は此処の隅にもいるし、もしかしたら中心にいるかもしれない、何もわからないんだ、何故なら自分を確立するものがないからね、だからこそ人は群れるんだ、自分を確立するために、自分が自分である為に、でも君は人でもいられるし、化け物としても生きていける、君はどちらでいたい?」
長々としゃべってくれる、『初恋の相手に似たやつ』、髪は白く、眼は紅い、しかしこいつが魔王だ、帰るために必要な俺の敵、そう『敵』だ。
だけど、もう既に俺は人とは言えない、ならば
「最後まで、化物らしくいてやろうじゃないか」
「わかった、これが君の運命だ」
彼女の手から黒いオーラを発するどこまでも深い闇の石が現れる、それを持ちながら彼女は近付いてくる。
そして彼女は俺の左腕にそれをねじ込んだ
魔王さんマジキュウべぇ