68/75
1
パァン!
強烈な破裂音に豊虫は叩き起こされる。
何事かとすぐに窓から外を見る。
家の前に硝煙をくゆらせる影がある。
それはいやらしい笑みを含み隈取の化粧を見せつけるように窓から顔を覗かせた豊虫を見ている。
「あいつ…!」
窓から隈取に叫ぶ。
「どうやってこの家を!」
「簡単だ。畜生に俺を追うことはできない。いつでも俺が追う側だからだ。畜生は所詮畜生。畜生と仲良しこよしのお前も所詮畜生だ。」
「このやろう…!」
隈取は猟銃を片付けながら片手で豊虫を制するように手のひらを向ける。
「おっと、そのままでいてくれよ。騒ぎを起こしたから俺もすぐ行かないといけねえ。ただその前にお前に見てもらいたくてよ。」
そう言って猟銃を直し終え背中に背負った隈取は毛皮の下を見せる。
そこには死んでから数日も経っていないくらいの動物の死体が吊り下げられている。
「うっ…!」
悍ましい光景に吐きそうになり目を背ける。
「ほれほれぇ〜、お前らのせいだぞ〜。お前とあのクマが来ないからこいつらは死んだ。すぐに追加で殺しに行く。お前らのせいだ。お前のせいだ。グヒヒヒヒ。」
隈取はいやらしい笑いを残し急ぎその場を去る。




