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突然の雄叫びに2人は驚く。
足をもつれさせた豊虫はバタバタとこけて三男雄に突っ込む。
「ご、ごめん!」
豊虫は慌てて離れると声をした方向を見る。
三男雄は少し警戒しながら身を屈める。
豊虫が最初に座っていた岩のすぐそばから何かが生えている。
「オラの寝てるところで何か乳繰り合ってると思ったら話が重いわ!よそでやれ!」
よく見ると岩と思われたものは甲羅であり生えてきたように見えたのは亀の頭だった。
豊虫には見覚えがあった。
「先生のリクガメ様?」
「はん!オラは先生のじゃないわ。あやつが勝手に乗っかかってるだけや。」
怒り心頭といった様子で捲し立てるリクガメに2人は呆気に取られる。
「おめら、ついて来い!しょうもねえこと話して時間無駄にしてんじゃねえよ。全くバカバカしい。」
そう言ってのそのそと歩いていくリクガメを2人はただ見つめる。
「早よついて来い!そこはオラの寝床や!ええとこ連れてったるからそこからはよ退け!」
2人はいきなりの出来事に心がついていかない。
しかし、リクガメの言葉に引っ張られ森の奥に入っていく。




