ライバル出現!? その名はシャイニーマスカット 1
わたしからカードを奪ったのは魔法少女の格好をした大親友だった。
「かやちゃん……? どうして?」
「わたしはかやちゃんではない。シャイニーマスカットだ」
「チャイニーズマスコット!?」
「違う! シャイニーマスカットだ! 無理やり間違えるな! そして黒色のカードは頂いた。もうお前に用はない」
「待ってかやちゃん!」
でもわたしの言葉を無視して背を向ける。
次の瞬間。
ゴツン彡☆
「痛ッ!!」
急に開いたドアにおでこをぶつけ悶絶するかやちゃん。
「~~ッ!!」
「も~だから言ったのにー。ドアが開いてるから気を付けてねって……」
「一言もそんな事言ってなかっただろ!?」
そんなかやちゃんへの不運は続く。
ぴゅーっと外から飛んできたドッジボールがゴツンと頭に当たる。
「痛ッ!!」
さらにカラスが飛んできて頭の上に糞を落として去って行った。
…………。
「ねえ、かやちゃん」
「~~ッ!! か、かやちゃんではないが……どうした!?」
「このまま堅物キャラで押し通すのは無理があると思うよ」
「誰が堅物だ! こ、これはクールなお姉さんをイメージして……って何を言わせるんだ!?」
「たぶんカードのせいじゃないか? まだ浄化が不十分なんだ」
と、口を挟むシンク。
言われると確かにあのカードからは禍々しい感じが漂っている。
「橋本さん。一旦カードを日向さんに返した方が良いわ」
美咲先生が指摘をする。
こうしている間にもたくさんのたわしが次々と勢いよく飛んできて、かやちゃんの身体にドカドカぶつかっている。
このたわしは一体何処からどこから飛んできているのだろう……?
わたしはたわしが気になって仕方が無い。
「そうだ! いいものあげる!」
ポッケから取り出した和紙にもくもくを描いて魔法をかけると……。
「できた!」
綿菓子になった。
「はいどうぞ」
わたしはわしのわたがしをたわしにわたした。
でもたわしにはお口が無いの。
だから綿菓子を食べる事はできないんだ。
…………。
無意味な時間が流れている内に。
「と、とにかくこのカードは貰っていくぞ!」
かやちゃんは逃げるように去っていった。
「シャイニーマスカット……。一体何者なんだ?」
シンクがそう呟いた。




