二枚目のカード エピローグ
そういえばさっきシンクは職員室の中で何を見たんだろう……?
気になって中を覗いてみると。
――ッ!?
ピシャッ!!
すぐにドアを閉めた。
これはダメだ。
見なかったことにしよう。
きっと時が解決してくれるだろう。
「う~ん、私は一体……?」
美咲先生が目を覚ましたみたいだ。
「先生、わたしの首の輪っか早く外してよ」
「日向さん……。ごめんなさい。私何も覚えて無くて、外し方は知らないの」
「えー、そんなの困るよ。謝って済むなら警察は要らないって昨日駅のホームで学生さんと揉めている知らないおじさんが言ってたんだよ」
「駅のホームで学生さんと揉めている知らないおじさんの言う事を鵜呑みにしてはいけませんよ」
「教え子を襲っておいてごめんなさいのただ一言で済まそうとする担任の先生の言う事も鵜呑みにしちゃいけないとわたしは思うけどな」
「…………」
目を逸らす美咲先生。
するとシンクが口を挟んできた。
因みに元の姿に戻っている。
「その辺にしてやれプリンセス。彼女だって操られていたんだ。ここは俺の顔に免じて……な?」
まるで俺はもう許されてるぜ! みたいな言い方だ。
なんかモヤモヤするけど……
実はシンクの事はもう許しちゃっている自分がいる。
正直シンクの顔は、顔だけはわたしのタイプなんだ。
もうこの際だから認めちゃう。
超ドストライクな美形男子なの!
ちぇ! 結局惚れた弱みかよ、ちぇ!
「仕方ないなあ。今回だけだからね。でもわたしの首の輪っかはどうするのさ」
「「…………」」
目を逸らす二人。
美咲先生の顔をじーっと覗き込む。
そっぽを向かれた。
今度はシンクの顔をじーっと覗き込む。
やっぱりそっぽを向かれた。
「もう! どうすんの!」
「では私が解除してあげましょう」
魔法のステッキから声。
「その声はカードのおばさん!」
「美人のお姉さんですよー」
わたしに魔法少女の力をくれたカードにはおばさんが住んでいる。
でも魔法少女に変身している間はステッキのおばさんになるシステムなんだ。
今回もおばさんが何とかしてくれるみたい、よかったー。
ブォ――――ン!!
ステッキから謎の吸引力。
首輪が放っていた黒いモヤモヤを吸い取ると……
やがて首輪はプシューってなって黒いカードに戻った。
「それは紛れもない2枚目のカード! やったなプリンセス!」
透かさずシンクが話しかけてきた。
「良かったわね! 日向さん!」
美咲先生もここぞとばかりに乗っかってきた。
ほほ笑む二人の顔を見てわたしは思わずムッとした。
「ムッ!」
その時だった。
!?
わたしの手元から黒いカードがバシュッと抜き取られた。
「な、何、何なの!?」
鞭みたいなのがわたしからカードを奪った。
そしてそれを操っているのは……。
!?
わたしとそっくりな衣装の魔法少女!
さらにその顔をよく見ると……。
「か、かやちゃん!!」
なんとわたしの大親友だったの。




