二枚目のカード 2
私立涼風学園。
都心の一等地に存在する小中高一貫の進学校だ。
改めて言っておくけど、わたしはここの小等部に通っている小学4年生。
名前は日向みかん。
さて、お昼休みの時にシンクから手渡されたこのヤバい敵かもしれないリスト。
彼曰く、このリストの人物たちはみんな魔法使いで確定らしい……。
その数は全部で5人。
みんなこの涼小 の関係者だ。
中でもわたしが気になって仕方がないのがこの人物。
橋本 香耶
わたしの大親友でクラスメイトのかやちゃんだ。
今もわたしの隣の席で一緒に算数の授業を受けている。
かやちゃん、嘘だよね。
「……さん」
かやちゃんはヤバい敵なの?
「……がさん!」
それとも……。
「ちょ、みかん!」
ふと我に返った。
かやちゃんがわたしの肩をエンピツの頭でついている。
「んあ?」
「んあ? じゃねーよ。先生に当てられてるから」
すぐに正面を向く。
「日向さーん? ちゃんと先生の話聞いてた?」
「ごめんなさい! まったく聞いてませんでした!!」
「ああもう! 元気よく答えれば良いってものじゃありませんよ!」
先生は差し棒の先で黒板をトントンと叩くと。
「じゃあ一応聞きますけど、これ分かる?」
彼女はわたしのクラスの担任で、本名は斎藤 美咲先生。
みんなからはミサキ先生って呼ばれている。
26歳おとめ座の独身。
美人でスタイルも良いのに恋人の噂は一切聞かない。
なにかと我が強すぎる所がいけないんじゃないかなぁ……。
と、わたしは個人的に思っている。
あ、そんな事よりも今は美咲先生の質問に答えなきゃ。
0.7×1.4+3.1×8.7=?
「27.95です!」
「せ、正解です。日向さん、相変わらず計算早いわね。だからって授業中にボケーっとしてちゃダメですからね?」
「わかりました!」
ビシ! 敬礼のポーズ。
ふう、簡単な計算問題でよかった★彡
そういえば、美咲先生もリストに載ってたっけ。
じゃあ先生も魔法使いってこと……?
なんとなく先生が魔法少女のコスプレをしている姿を想像してみる……。
わー! そんなのダメ!
男子たちの性癖が歪んじゃう!!
※ 涼小 = 私立涼風学園小等部の略




